クロスセル(cross-selling)- コールセンター用語集

クロスセル(cross-selling)
クロスセルとは「追加販売スキル」の一種。

クロスセリング、クロスセールスとも呼ばれます。

お客様が購入を検討している商品、または購入が決定した商品に加え、その関連商品や関連するサービスを同時に購入していただくこと。

マクドナルドでの「ご一緒にポテトはいかがですか?」や、アマゾンでの「よく一緒に購入されている商品」「この商品を買った人はこんな商品も買っています」などが代表的なクロスセルのテクニックです。

「ついで買い」を誘う手法ですが、そもそも買う予定のなかったモノを勧めるわけですから、強引にならないようにするためのアイデアが必要です。

「いらないものを買わされてしまった」とお客様に思われてしまったら本末転倒。「ちょうどこれ必要だったのよね」「予備に買っておいた方がよさそう」「このサービスにも加入しておくと後で安心だ」と気付いていただく、納得して購入していただくことが重要です。

「クロスセル」がわかる。コールセンター参考書


勝てる! 極ワザ心理術
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奥脇真人(著)
秀和システム

人が何かを乗り越える際には緊張状態に入ります。そしてその何かを乗り越える直前になると、「これでオーケーだ」と緊張状態が一気に解けます。その瞬間こそ、注意力が散漫になる危険な状態なのです。緊張の糸が切れるそのタイミングを「テンション・リダクション」と言います。

相手の心を巧みに操る人たちは、テンション・リダクションを意図的に効果的に利用しています。ビジネスでは、クロスセルというマーケティング手法として利用されています。ファストフード店でよく耳にする「ご一緒にお飲物もいかがですか?」がクロスセルです。

クロスセルとは、購入商品に関連した「別の商品」を売ることです。お客さまからすると、商品を購入するという最も高いハードルを越えると買物の緊張の糸が切れます。何かを買うときには「この商品を買ってもいいのかな?」という小さな疑問が生まれて、買った瞬間に「よし、買っても大丈夫だ」と答えを確信するのです。そのタイミングを逃さないようにするのです。

お客様は油断しています。そのタイミングに魅力的なセールスをしてみましょう。レジでピッと商品を通した瞬間に狙いを定め、「他にも〇〇というものがありまして」とテンション・リダクションをつくのです。


通販マーケティング 売れるチラシ入門
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木村真子(著)
東洋経済新報社

細かく分けると、「単品リピート通販」には2種類あります。その1つは1つの商品を毎月定期的に購入してもらう「定期モデル」です。定期モデルを行っている通信販売の企業では、入り口商品を定期購入している顧客に対し、順を追って、成分配合量が多いなどの高価格帯商品を提案、販売していく方法もよく見られます。この方法を「アップセル」と言います。

もうひとつは、化粧品や食品のように多くの商品ラインナップを用意して、入り口商品を購入した顧客に、他の商品も買ってもらう「クロスセル」のモデルです。「クロスセル」とはマーケティング用語で、ある商品を買いたいと思っている顧客や、すでに自社の商品を利用している顧客に対し、別の関連商品を一緒に購入することを提案して、客単価を上げ、売上げ向上を目指すことを指します。

クロスセルの具体例としては、クレンジングを購入した方に、同じシリーズの化粧水や乳液をお勧めしたりすることが挙げられます。この他にも、「美容サプリメント」を定期的に購入している顧客に対して、化粧品や健康食品などの他カテゴリーの商品を販売していくという方法もあります。


現場のプロがやさしく書いたWebサイトの分析・改善の教科書
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小川卓(著)
マイナビ

「クロスセル」は購入した商品と合わせて別の商品を提案して購入していただくという考え方です。ハンバーガーを購入したら「ポテトも一緒にいかがですか?」という考え方ですね。レコメンドエンジンによってはこのシステムを兼ね備えているものもあります。他にも「あと2,000円買えば送料無料。2,000円で購入できる商品はこちらになります」などもクロスセルの一種になります。

「アップセル」は購入を検討している商品より性能が良くて値段が少し高い商品をオススメするというものです。家電などを中心に、似たような商品が複数ある場合に利用されます。例えば録画機であれば、「この10万円の商品であれば2番組同時に録画できますが、14万円の商品であれば6番組同時に録画できますよ」といった形の販売手法になります。逆に高すぎて購入を躊躇してしまうような商品に対して、安い商品を提示して平均単価ではなく購買率を上げるための施策として「ダウンセル」という考え方もあります。

どちらの方式を利用するにせよ、提案する内容がユーザーにとって明確なメリットを作ることができるかがポイントに成ります。なぜ別の商品を薦めるのか(=送料が無料になるから、2つ一緒に買うと少し安くなるから、ユーザー体験が高まるから)、なぜ高い製品を薦めるのか(差分の機能を実現するために別の製品を購入したら割高になるから)を考えた上で提案する内容を決めましょう。


顧客体験の教科書・収益を生み出すロイヤルカスタマーの作り方
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ジョン・グッドマン(著)畑中 伸介(訳)
東洋経済新報社

サービス担当者がクロスセルやアップセルを試みることができるのは、顧客が問い合わせてきた問題の基本的な事由が解決し、顧客が十分満足した場合のみに限られる。唯一の例外は、クロスセルでオファーする別の製品が、顧客の問題を解決したり、今後の問題発生が回避できるときだけだ。この場合は、クロスセルがカスタマーデライトへとつながる。

クロスセルとアップセルのいずれかをオファーするか。また何をオファーするのが効果的か。こういった判断はあくまでも過去のデータ分析をもとにすべきだ。また、実施する場合に何を提供するのかについてはデータに基づいて決める必要がある。

エモーショナルコネクションや問題発生の防止に取り組むよりもクロスセルの優先度を高くし、2番目に重要な目標に掲げている組織が多いが、コネクションや問題発生防止の教育もなく、クロスセルを実施しても成功は望めないだろう。

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