コールセンターの分類 –「インハウス」と「アウトソース」

コールセンターの分類
コールセンターの分類は、大きく分けると2つになります。

  1. 自社内にコールセンターを持つ「インハウス」と
  2. 外部の事業者が保有するコールセンターに業務を委託する「アウトソース」(アウトソ-シング)です。
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「インハウス」と「アウトソース」

インハウス」は、具体的には「お客様相談室」や「苦情相談窓口」「お問い合わせ窓口」といった、お客様からの問い合わせを、基本的に自社の社員がオペレーターとなり、対応を行なうものです。

関連記事:インハウス(In House)- コールセンター用語集

 
アウトソース」は、事業者がコールセンターの設備やシステムを保有し、業務委託を受け、クライアントの代わりにお客様との対応を行なうものです。

関連記事:アウトソーシング(Outsourcing)- コールセンター用語集

 
オペレーターはその事業者と雇用契約を交わし、クライアントの委託する業務の研修を経て、クライアント名を名乗り、お客様と対応します。(これはクライアントがどういった契約をコールセンター事業者とするかで変わってきます。)

しかし最近では企業も、外部の事業者や人材派遣業者からオペレーター等の提供を受ける形態(インソース)や社内コールセンターの管理・運営を委託する形態(コールセンター・マネージメント)などバリエーションが増えてきています。

インハウスのコールセンター構築に関するコンサルティングやオペレーターの研修等で、テレマーケティング業者等が関わっているケースも少なくありません。

業務内容別でみると、お客様相談窓口業務はインハウスで対応しているケースが多く、プロモーションはアウトソーシングとの併用である場合が多いようです。

次の記事コールセンターの業務内容

「全部」アウトソース、「一部」アウトソース

コンタクトセンターの運営方法には、大きく分けて「インハウス(自社運営)」と「アウトソース(外部委託)」があります。
また、アウトソースにも、大きく分けて「フルアウトソーシング」と「一部アウトソーシング」の2つのタイプがあります。
以下が典型的なインハウスとアウトソースの例です。

コンタクトセンター スーパーバイザー 完全マニュアル/日本コンタクトセンター教育検定協会 (著) FOM出版より

【インハウス】
指揮命令:自社
人材:自社での雇用/調達
設備:自社の設備利用

【アウトソース】
→ フルアウトソーシング(全部の業務をアウトソース)

→ 一部アウトソーシング(一部の業務をアウトソース)
指揮命令:アウトソーサー
人材:アウトソーサーによる雇用/調達
設備:アウトソーサーの設備利用

「インハウス」+「アウトソース」=「インソーシング」

コールセンターを企業の戦略拠点として活用するといっても、自らがセンターを持ち、運用する必然性はない。むしろ、センターの運営自体を専門の業者(「サービス・エージェンシー」または「サービス・ベンダー」という)に任せてしまう方が効率的であることが多い。これを「アウトソーシング(Outsourcing)」と呼んでいる。一方、自ら社内にセンターを持つことを「インハウス(Inhouse)」と呼ぶ。

コールセンターのすべて ― 導入から運用まで/菱沼千明 (著) リックテレコムより

アウトソーシングすると、自社内にはコールセンターがないため、日常のオペレータ対応状況や顧客とのやり取りをダイレクトに感じることができない。レポート結果だけでは、生きたマーケティング情報を把握することは難しい。また、顧客データベースをアウトソーシング事業者のセンター側に設置することはセキュリティ上心配だ。こうした不安感を抱く一方、インハウスでやるほど人材があるわけではない。思い切って自社でインフラ設備から投資するにはリスクがある、と悩んでいる企業が多い。

こういった不安を解消する手段として、自社内にコールセンター設備を設置するが、オペレータの派遣やセンター運営・業務設計などをサービス・エージェンシーに委託する形態がある。これが「インソーシング(Insourcing)」だ。InhouseとOutsourcingから作られた造語で、「OutTasking」とも呼ばれる。

(1)優秀な人材を自社のコアコンピタンスに集中できる
(2)スタッフの採用問題で悩まされない
(3)守秘情報や機密事項の管理が容易
(4)コールセンター運営のノウハウを自社内に蓄積できる
(5)優秀なエージェンシーからノウハウを受け、ゆくゆくはインハウスに移行できる

基礎知識|1.コールセンターとは|2.コールセンターの分類|3.コールセンターの業務内容4.コールセンター内の人員構成5.コールセンターで求められるスキル

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