コールセンターで求められる必須スキルと、事前に身につけておくと有利なスキルについて説明したいと思います。
守秘義務
コールセンターでは、おもにお客様との対応をするため、お客様の個人情報を扱い、管理する義務があります。そのためコールするブース内に私物の持込や携帯電話(カメラが付属しているため)の持込などはかたく禁じられています。
もし、委託で請け負っているコールセンターで働く場合は、そのクライアントの仕事をしていることを口外することも守秘義務違反に当ります。
職場外での業務内容の会話も禁止になっています。(どこで誰が聞いているかわからないですからね。うっかり地下鉄で仕事の話をしてしまったばかりに解雇になった、というのはよく聞く話です。)
口が堅い、というのは重要なスキルです。
おもに「聴く」スキル
お客様との対応は、話し好きの人が向いている、と思われがちですが、じつはそうではありません。
おしゃべりな人は意外と人の話を聞いていないものです。
お客様との対応に必要なのは「話すスキル」よりは「聴くスキル」が大切です。
聴くスキル(聞く、ではなく聴く)については後述します。
パソコンの操作・文字入力は、あると有利
コールセンターは基本的にパソコン画面でコールしながら何らかの入力をする、という作業が必須となります。
ほとんどのコールセンターでは「ウインドウズ」(Windows)上で専用のアプリを動かしているのではないでしょうか。ですので最低限のパソコン操作はできたほうが有利です。
タッチタイピングは、できたほうが楽ですが、メールが打てる程度の最低限のスキルはあったほうが良いです。特に、コールセンターはよく画面が固まったりしますので、動揺しない程度にパソコンに触りなれていたほうが、なにかと得です。
研修で習得可だが 決められた期間内に覚えるということは必須。
コールセンターで行うお客様との対応は様々ですし、研修がありますので、仕事についてから覚えられるのですが、コールセンターの研修というのは研修期間もお給料が発生するため、本当に最低限必要なことを決められた期間に覚えさせて、現場に投入する会社が一般的です。
通常は一定の研修期間までに合格点をもらえなければ、契約解除となります。
業務内容によって、また会社によって研修期間は様々ですが、発信業務ですと3日でデビューというところもあります。
ですので自分の扱う案件についての知識は、あるていどあったほうが楽です。もしコールセンターの仕事の種類を調べて、自分の知識が生かせそうであれば、その知識にさらに磨きをかけることで、コールセンターでの就職にも有利になります。
(たとえば、プロバイダーのコールセンターだとしたら、インターネットのセットアップが一人でできます、なんていうのは採用に有利だったりしますから。)
次の記事:職種内容を確認しよう – コールセンターを選ぶ際のチェックポイント
電話応対がゼロからわかる。 コールセンター参考書
大部美知子(著)
かんき出版
「新人で電話応対が苦手」
「一応自分なりにできるようになったけれど、これでいいのか自信がない」
「後輩の指導をするためにもう一度基本を確認したい」
人によって理由はさまざまと思います。
私が企業で新人研修を担当していると、電話応対が一番苦手とよく言われます。でも、休憩中の携帯電話での会話は楽しそうです。
同じ人が企業での電話になると、思うように対応できないというのは、電話でのコミュニケーションが苦手なのではなく、ビジネスの場合にどのように対応すればよいのか、敬語を含めた言葉づかいや対応法がよくわからないということではないでしょうか。
その疑問を解消するためのヒントを、この一冊にまとめました。
イラストや図解でわかりやすく構成した電話応対の入門書。はじめて電話応対をする人でもゼロからわかる本。電話応対の基礎から応用まで、もっとも大切なことを厳選し8つの章で構成しています。新人教育の教材としてもおすすめです。
「コールセンターがわかる」参考書
波多野精紀・石橋由佳・古館良子(著)
日本実業出版社
トークのスキルを磨くことが実績につながる!
- オープニングとクロージングが印象を決める!
- 「ゆっくり」「感情を込めて」が基本
- プロらしい言葉づかいが信頼関係獲得の第一歩
- 意外とできていない! 正しい保留動作
- お客様情報は正確に確認する
- つなぎの言葉も工夫しよう/クッションフレーズ
- 相手の状況に合わせて話そう
- あいづち、オウム返しを上手に使う
- 使ってはいけない言葉
- 効果的な話し方
基礎知識|1.コールセンターとは|2.コールセンターの分類|3.コールセンターの業務内容|4.コールセンター内の人員構成|5.コールセンターで求められるスキル