営業の魔法 ―― この魔法を手にした者は必ず成功する[オーディオブックCD]
中村信仁(著)
ビーコミュニケーションズ(著)
本の詳細
「カップラーメンを思い出してください。お湯を入れてちょうど三分待つやつ。あの三分を待つ時間は大変長く感じますよね」
「はい。正直お腹が空いているときなど、非常に長く感じます」
「そうですよね。私も同じです。つまり、待つ方は待たせる方の三倍時間だということを知っておいて下さい」
「三倍時間・・・?」
「そうです。三倍の長さに感じるということです。つまり、話す方は、たった三分でも、聞く方は十分近く黙って行儀よくしていなければいけないように感じるのです」いわれてみると確かにそうだ。毎日繰り返される朝礼など、時間にして十分から十五分くらいなのに、一時間近く色々追求されているような気分になる。かたやマネジャーは、いいだけ喋っているのにも関わらず、まだ喋り足りないような顔をしている。
「そうか、時間というのは、同じ長さでも立場によって流れ方がまったく違うのですね」
「そんな日常の中に、一日一回、三分だけ休憩があるとしたらどうでしょう。その三分はとても貴重ですよね」
「はい」
「だけど、三分なんて短すぎませんか。アッという間に終わってしまう。とてもじゃないが休憩のうちに入らないよね」
「当たり前じゃないですか、そんなの休憩なんてよびませんよ」
「短すぎる三分・・・そうですね」
「はい。冗談じゃない。休憩というのは少なくとも最低十五分はあって欲しい。できることなら三十分はあるべきだと思います」
「そうなんです。三分なんて短すぎる。友達と会話もできやしない。どちらかの話を聞き終わる前に過ぎてしまう時間です。つまり三分とは、会話すらできない長さなんですよ」
「つまり集中力なのです。それも自分自身ではなく、相手をいかに集中させるか。自分だけに注目させるか。それを会話力といいます」
「話術とは違うのでしょうか?」
「昔は話術といっていましたが、一方的に話をするだけではダメなのです。会話でなければ。巻き込む力とでもいうのでしょうか・・・、相手を自分の流れに巻き込む・・・、そう、渦潮のような力」
目次
プロローグ
- 営業という職業の素晴らしさ
魔法のはじまり
- 自分自身ではなく相手をいかに集中させるか
魔法その1 瞬間の沈黙
- 小さな選択と決断を繰り返させることで頭の中を整理させる
魔法その2 人間力
- お客様と成長の感動を共有する
魔法その3 売らない営業
- 商品を売るのではなく顧客の問題解決のお手伝いをする
魔法その4 既成概念
- 勝手に創りあげた自分の限界は常に破り続けなければいけない
魔法その5 応酬話法
- 口はひとつ、耳はふたつ まず心でしっかり相手の話しを聴くことから始まる
魔法その6 二者択一話法
- アポイントは自分の予定を上手にかわすこと 五分という時間は三〇分の了解と同じ
魔法その7 イエス・バット話法
- まず、お客様の意見を肯定すること その意見に対して質問を繰り返すこと
魔法その8 質問話法
- ノーが出たときこそ本音を聞くチャンス
魔法その9 類推話法(ストーリー話法)
- 人はストーリーが大好き
魔法その10 推定承諾話法
- クロージングのスイッチは「もし、仮に」という前置きにある
魔法その11 肯定暗示法
- 曖昧なことばを一切排除してすべて『イエス』を前提にいい切る
一冊一顧客ノート
- 打合せをした情報を日記の要領で書きとめる
魔法その12 ポジティブ・シンキング
- 真のポジティブ・シンキングとは断固たる勇気を持って行動すること
そして、最後の魔法を手にした者は必ず成功する
未来へ
- 誰を幸せにしたいのか
魔法ノート
営業の魔法 ―― この魔法を手にした者は必ず成功する[オーディオブックCD]
中村信仁(著)
ビーコミュニケーションズ(著)