これだけ! KPT あらゆるプロセスを成果につなげる 最強のカイゼンフレームワーク
天野 勝(著)
出版社:すばる舎
本の詳細
本文より。
本書は基本的に5〜7人程度のチームを率いているリーダーを想定して書いていますが、特に以下のようなリーダーに読んでほしいと考えています。
- チーム内の情報共有を効果的に行いたい
- チーム内に改善サイクルを作りたい
- チームに一体感を持たせたい
- チームメンバーとの距離を縮めたい
- リーダーの仕事をもう少しチームに任せたい
- チームに自律的に動いてもらいたい
チームリーダー以外にも、チームメンバーの方や、複数のチームを見ているマネージャーの方にもすぐに使える部分がたくさんあります。
プロジェクトファシリテーションとは、協調の場作りをすることで、そこに集まった人達が持っているスキルを、チームとして100%以上に発揮できるようにする考え方です。
プロジェクトファシリテーションは「参加者の協調の場作り」に重点を置き、その場その場の変化に対応し、チームが協力し合って創発的に成果を出していく、「協調型」の新しいチーム作りの形です。
チームリーダーが、チームを指示命令で動かすというスタイルもありますが、そういった形のチームでは、チームの能力がチームリーダーの能力を超すことはありません。
しかし協調型のチームであれば、チームメンバーの相互作用で、チームの能力は増幅します。
このような相互作用を生み出すツールとして、KPTが役に立ちます。
KPTはとてもシンプルなフレームワークですので、チームメンバーもすぐに使いこなせるでしょう。
本書では「自律的なチーム」を育てていくための1つの方法として、「継続(keep)」「問題点(problem)」「挑戦(try)」の3つの視点で整理する「KPT」というフレームワークを提案。
具体的な「KPT」の活用方法を徹底解説しています。
目次
まえがき
序章 KPTで仕事はうまくいく!
1) シンプルで効果は無限大! 「KPT」とは
- ふりかえりに最適のフレームワーク「KPT」
2) 私とKPT 運命の出会い
- チームが分裂しそう!
- KPTで気まずい雰囲気が消し飛んだ!
第1章 カイゼンのすごい仕組み KPTとは?
1) カイゼンを促す!ふりかえりにKPT
- カイゼンの源は「ふりかえり」
2) KPTの基本フォーマット
- たった3つの視点で超効率的にふりかえる!
3) KPTを使ったふりかえり
- 7ステップでふりかえる
- STEP1:活動を思い出す
- STEP2:うまくいった行動を確認する
- STEP3:問題を洗い出す
- STEP4:原因を検討する
- STEP5:改善策を考える
- STEP6:試したいことを考える
- STEP7:試すことを選択する
4) KPTのシンプルですごい効果
- 繰り返すだけで効果が加速度的に増していく!
5) KPTの3段階活用
- 学びを整理するKPT
- 現状打破のためのKPT
- カイゼンのKPT
6) KPTには付箋紙を使え!
- じつはスゴい! 付箋紙のメリット
- 付箋紙の使い方
第2章 リーダーとKPT
1) なぜか回らないPDCA
- PDCAを回したこと、ありますか?
2) PDCAと相性バツグンのKPT
- PDCAを回すには練習が必要
- 「C」「A」を加速させるKPT
3) 「CAP – D」でやってみよう
- KPTから始めることでPDCAは回り始める
4) チーム対リーダー
- リーダーとして気負うあまり空回りしていないですか?
- チーム全体で計画を立て、実行していく
5) KPTでリーダーの負荷は減らせる!
- 「報告」で削られるリーダーの時間
- 「ヤバい」と思ったときこそKPT
6) リーダーが陥る間違い
- ウソの報告のために時間を割くな
- リーダーの仕事はチームの能力を向上させること
7) KPT話法でもっと関係がよくなる
- 目標管理面談では「KPT話法」を使おう!
第3章 実践! KPT(基本編)
1) 「KPTをするといいことがある」と思ってもらえるように工夫する
- KPTをポジティブに感じてもらう
- 会議が改善されたら結構うれしい
- 10分でできる定例会議のふりかえりから始めよう
2) 基本はじっくり、時間をかける!
- アジェンダを確認する
- グラウンドルールを確認する
- テーマを決める
- 前回から今回までの活動を確認する
- 前回のTryを確認する
- 前回のProblemを確認する
- 前回のKeepを確認する
- Keepを付箋紙に書く
- Keepを共有する
- Keepを整理する
- Problemを付箋紙に書く
- Problemを共有する
- Problemを整理する
- Tryを付箋紙に書く
- Tryを共有する
- Tryを整理する
- Tryを選択する
- Tryをアクションに落とし込む
- アクションに合意する
3) グラウンドルールの基本
- 積極的に参加すること
- 1人で話しすぎないこと
- 原因の追求はしても、責任の追及はしないこと
第4章 超実践! KPT(応用編)
1)少し慣れてきた人にオススメ!
「しっかりバージョン」のふりかえり会
- 前回のTryとProblemの確認
- KeepとProblemを付箋紙に書く
- KeepとProblemを共有する
- Tryを付箋紙に書く
- Tryを共有する
- Tryを選択する
- Tryをアクションに落とし込み合意する
2)さらに短時間で実施!
「ざっくりバージョン」のふりかえり会
- 前回のTryとProblemの確認
- KeepとProblem、Tryを付箋紙に書く
- KeepとProblem、Tryを共有する
- Tryを選択し合意する
3)意見が多く出すぎてしまう場合は
- Problemの分類軸(発声頻度、影響度)
- Tryの分類軸(緊急性、重要性)
- アクションの分類軸(実行性、実効性)
4)話し合いで選べない時はドット投票!
- ドット投票のメリット・デメリット
5)意見が出ない場合にどうするか
- グループに分ける
- テーマを見直す
- 意見を引き出す質問をする
6)KPTと他の思考フレームの融合
- KPTをより効果的に行なうために
- チームにおける「7つのムダ」を無くそう
- 適用範囲の広い「5S」思考フレーム
7)KPTを評価する
- わがままTry
- 計画先行
- 言ったもの負け
- 救われないProblem
8)行動を起こさなければ何も変わらない
- KPTの次は行動を起こすこと
第5章 KPTでチームを育てる!
1) チームに任せられない状態から脱却せよ
- 一見完璧なリーダーにもある過ち
2) 理想のチームとはどのようなものか
- 主体的に動くチームを作ろう
- 自律的なチームになれば、自律的に育っていく
- リーダーとしてチームへの期待を伝えること
- チームの基本ルールを話し合って決めること
- 決めた基本ルールから外れた行動をとったら叱ること
- 基礎教育を行なうこと
- KPTとも似ている! 「GROWモデル」を意識しよう
3) チームの問題解決力を向上させる
- 「チームを育てる」って何だろう
- 問題を先送りするから残業でリカバリーするハメになる
- できるリーダーの下では人が育たない
- 理想のリーダー像「サーバントリーダーシップ」とは
- チームの成長プロセスを知っておこう
4) チームが動くために必要な「目的」と「目標」
- 目標を持たないチームはチームではない
- 組織目標を達成するための、直近の目標を設定する
- 目的と目標の階層構造
- 目標の達成率を見るための「結果指標」と「行動指標」
5) KPTがうまくいっていればチームもうまくいっている
- KPTを見ればチームがわかる
- KPTの状況を判断するには
第6章 KPTを活かすテクニック
1) KPTをさらにパワーアップさせよう
- 相性のいいテクニックとの相乗効果を得よう
2) チームの力を引き出すファシリテーション
- チームの可能性を最大限に引き出そう
- ふりかえりファシリテーターに求められる5つのスキル
- プロセスを扱うスキル
- 場を活性化するスキル
- 情報を構造化するスキル
- 意見の対立を解消するスキル
- 場を読むスキル
- 安全安心の場作りのために
3) 「名前付け」の効果とは
- 「Keep」を「ナレッジ」に変えるために
4) 「見える化」でPを見付け、Tの効果を見る
- 「見える化」って何?
- 見える化ツールを活用しよう
- 見える化ツール(1)バーンダウンチャート
- 見える化ツール(2)タスクボード
- 「見える化ボード」を活用しよう
5) KPTで職場をカイゼンする
- 改善活動に役立つKPT
これだけ! KPT あらゆるプロセスを成果につなげる 最強のカイゼンフレームワーク
天野 勝(著)
出版社:すばる舎