使えないとアウト! 30代からはマーケティングで稼ぎなさい

使えないとアウト! 30代からはマーケティングで稼ぎなさい

使えないとアウト! 30代からはマーケティングで稼ぎなさい

蛭川 速(著)
明日香出版社

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本の詳細

例えば、働く女性向けの新商品(食品)を企画するとします。
働く女性のニーズとしてどのようなものがあるのか、ひとつひとつ丁寧に洗い出すことができればいいのですが、あいにく時間がそれほどない場合には、まずは働く女性が持っているニーズを何でもいいので思い浮かべます。
いわゆる仮説を設定するわけです。

働く女性、特に既婚女性は仕事と家事に追われ、日常生活において手の込んだ料理をつくることができない。でも、夫や子供に手抜き料理を出しているとは思われたくない。そんな状況に着目します。

そうしたら、その状況を思い浮かべて、「時間をかけずに家庭的な料理を食べさせたい」というニーズを仮置きします。
これがマーケティングにおける仮説です。

この場合、仮説の正解・不正解はあまり関係ありません。統計データやマーケティングリサーチなどで仮説を検証する、そのプロセスが重要なのです。

検証した結果、仮説通りに「時間をかけずに家庭的な料理を家族に食べさせたい」というニーズが存在するのであれば、そのまま突き進めます。
もしニーズを検証するプロセスで、仮説以上に強いニーズが発見できたとすれば、そちらを採用すればいいのです。

真面目な性格の方ほど、どんなに手間のかかることでも、一から理路整然と事実を積み上げていくきらいがあります。
大学教授などの研究者であれば、それもいいのですが、ビジネスに生きる人にとってはじっくりと考える余裕はそれほど多くありません。状況は刻一刻と変化しているのです。
なるべく早く「解決策」を見出さなければなりません。

「顧客は何を欲しているのか」を探るプロセスや、自社の商品やサービスが顧客に選ばれるために「押さえておかなくてはならないポイント」など、マーケティングを使いこなすための思考法と情報収集・分析スキルを分かりやすく解説。

一般的な「知識を得るためのマーケティング本」とは異なり、実戦で必要となる基礎の部分をていねいにレクチャーしています。

目次

第1章 マーケティングの基本的な知識・考え方

01 マーケティングとは?
① 必要性を感じないと、お客様は商品やサービスを購入しない 
② 自社の商品やサービスを選んでもらうためにすべきこと 
③ ニーズとウォンツを整理して考える 

02 マーケティングはお客様の立場で考える
① なぜ自社商品(サービス)を購入してくれるのかを考える
② お客様はベネフィットがないと購入してくれない
③ ベネフィットベースで自社の強みを考える
④ 自社の強みが最も活かせるお客様を選定する
⑤ お客様の立場から潜在的なライバルを見つける
⑥ お客様を起点として3Cに整理する

03 顧客満足(CS)とは?
① いいお客様と悪いお客様
② お客様を定義する
③ お客様の気持ちは自身でもわからない

04 価値創造(商品企画)のキホン
① 商品企画の検討要素とプロセス
② アイデアをコンセプトにまとめる

05 価値創造(価格設定)のキホン
① 価格は商品価値をコントロールする重要な要素
② 価格を武器に競争に打ち勝つ方法
③ 松竹梅で顧客の購入意欲を高める

06 商品の価値を伝える ①(販売促進)
① どんなにいい商品でもお客様が知らなければ選ばれない
② より効果が高く、そして効率的な伝達方法を考える
③ デジタルツールを活用した販売促進
④ 法人顧客に有効な販売促進

07 商品の価値を伝える ②(チャネル展開)
① 流通チャネルはメーカーと顧客を結ぶ架け橋
② 流通チャネルとのコラボで伝達力を高める
③ ネット通販の浸透と位置づけ

08 お客様から選ばれる存在になる(ブランディング)
① お客様のアタマの中に自社商品のイメージを植えつける
② 困ったとき、必要なときに真っ先に自社商品を思い出してもらう
③ ブランディングの構築ステップ

09 お客様と共に価値をつくる
① 共創という考え方
② SNSの進展によってブランドはお客様の手の中に
③ お客様と共に自社商品の価値を高める

第2章 マーケティングを実行する際に必要な5つの思考法

10 論理的思考
① なぜ売上が上がらないのかを分析する
② お客様の行動を方程式に当てはめる 
③ ロジックツリーで真相を明確にする 

11 水平思考 
① 迷ったときには、ずらしてみる(発想の幅を広げる) 
② 成功事例を横展開する(お客様の再定義)  

12 仮説思考 
① 世の中の99%は仮説 
② 考えてるだけでは前には進まない(とりあえずの案を設定する) 
③ Fact(事実)とFinding(考察)に分けて整理する 
④ 仮説設定 → 仮説検証を繰り返し斬新で説得力ある施策を導く 

13 ゼロベース思考 
① 業界の常識を取り外して考える 
② 逆設定をすることで思考の幅を広げる 

14 分解思考 
① 分析は「分けてわかる」こと 
② 分けてみて、共通点、対立点、因果関係を探す 

第3章 マーケティングは情報がいのち

15 マーケティングに必要な情報を集める 
① Customer(顧客)の情報収集 
② Competitor(競合企業)の情報収集 
③ Company(自社)の情報収集 

16 ビッグデータを活用して必要な情報を探し出す 
① インターネットは何でも教えてくれる どのように使うかがポイント 
② マーケティングに必要な情報源(サイト)を押さえる 

17 効率的な情報収集 
① 情報収集のポイント 
② 情報収集に仮説思考を活かす 

18 膨大な情報の中から、価値ある情報を見出す方法 
① 情報は鮮度がいのち 
② サンプルサイズに着目する 
③ その情報は誰に聞いたのか(サンプル抽出方法の確認) 
④ 質問の仕方によって結果は180度変わる 
⑤ 面前でのインタビューの留意点 

第4章 マーケティングを実践で活用する

19 担当する領域・エリアのビジネスチャンスを捉える(現状把握) 
① 長期的な傾向を読み、将来を予測する 
② 環境変化要因をつかんで、対策を立てる 
③ チャンスは平等に訪れる 予見し準備することが重要 

20 お客様を分類する(セグメンテーション) 
① はじまりはお客様のタイプ分けから 
② 2×2の分類方法はシンプルだけど使える手法 
③ 分類する軸を設定する 
④ 消費者市場のセグメンテーション 
⑤ 法人市場のセグメンテーション 
⑥ 使えるセグメンテーションと使えないセグメンテーション 

21 ターゲットとするお客様を絞り込む 
① 全てのお客様に販売することは不可能 
② 規模と収益性、実現可能性で選ぶ
③ 強みが最も活かせるお客様を設定する 
④ 全員が同じお客様をイメージできないと組織力は活かせない 
⑤ お客様の属性と考え方、行動の仕方を明確にする 
⑥ お客様の特徴を整理する 
⑦ ターゲットの隠れたニーズを仮説として設定する 

22 競合企業をお客様の視点で見定める
① 生命保険と住宅ローンが競合? 同業者だけがライバルではない 
② 誰がライバルか お客様のお財布から発想する 
③ 業種を超えて競合企業を定義する 
④ 競合企業の特徴を整理し、強み・弱みを明らかする 

23 自社が優位に立てるものを考える(ポジショニング) 
① お客様にどのように思ってもらいたいか 
② お客様のニーズを軸にして必勝のポジショニングを設定する 
③ ポジショニングマップを作成して視覚的に目指すべき方向を定める 

24 価値を高める活動
① ポジショニングを実現するためにすべきこと 
② ベネフィットを構造的に考える(実用的 → 感情的 → 意味的) 
③ お金だけがコストではない! 4つのコストを削減して価値を高める 
④ お客様の購買に関わる全ての行動からコストを抽出する 
⑤ 提供する商品の魅力を凝縮する(USP) 

25 自社商品の価値を伝える
① 価値ある商品でも、知らなければ購入されない 
② 誰に伝えれば最も効果的か 
③ どのように伝えるか? 伝達方法を考える 
④ 表現方法を考える 
⑤ どのような販売チャネルを使うか 
⑥ 紹介をお願いすることで自社の販売チャネルを広げる 

26 マーケティングは一人でやるものではない(周囲を巻き込む)
① 同僚と共同分担することで手間を削減する 
② 事務スタッフを味方につけて効果を高める 
③ PDCサイクルを展開することでスパイラルアップを目指す 
④ 実行してみてはじめてわかる成功の法則

 
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