吉田幸弘 (著)
明日香出版社
本の詳細
きちんと動かない部下にイライラするけど、文句も言えずモヤモヤする。
年上の部下に言いたいことがあるけど、なかなか言えない。
上司から「リーダーなのだから、自覚を持って欲しい」と、何かあるたびに言われる。こんなことが続き病気になったこともあります。
また、「リーダーなんて大した手当も出ないのに、割に合わない仕事だ」とよく愚痴もこぼしていました。
リーダーの一流、二流、三流/吉田幸弘 (著) 明日香出版社より
しかし、私とはまったく逆で、リーダーになっても順調に仕事をして、より活気があふれる人もいます。
いわゆる、リーダーになってうまくいく人です。この違いは何でしょうか。
一言で言うと、「リーダーの役割を知っているかどうか」です。
「人はサボるもの」「放置すると悪事を働くもの」という「性悪説」で考えるリーダーは、特に厳しさを重視します。ほとんどほめずに、叱ってばかり。
そのようなリーダーのもとでは、部下は「どうせ新しいことを提案したり意見を出したりしても、受け入れてもらえない」と考え、言われたことしかやらなくなっていまします。こうなると、部下は育ちません。
一方、できるリーダーは、部下が仕事を楽しめるようにしようと考えます。仕事が楽しければ、どんどん自発的にとり組むようになるからです。
難易度の高い仕事ばかりやらされると、モチベーションは低下してしまします。仕事が楽しいと思わせるためには、部下に成功体験を味わってもらうのです。
そこで、部下ができる難易度の仕事を与えるようにします。
現在は、終身雇用を保障できる時代ではなくなりました。よって、どこの会社でも通用できるポータブルスキルを磨かなくてはならなくなっています。
そこでリーダーは、成長につながるような仕事を部下にさせる必要があります。仮に部下の力が100だとして、もちろん150の仕事をひとりでやらせるのは不可能です。でも、110の仕事だったら、きついかもしれませんが、挑戦意欲も増すでしょう。適度な負荷を与えるということです。
無理をさせると、そのときは感謝されないかもしれませんが、3年後、5年後、きっと部下に感謝してもらえるようになります。
長期的な視点で、リーダーがやるべきことは「人材育成」です。
人材は、なかなか短期では思うように成長していきません。
いい人材を育成すると、他社と差別化ができます。
昨今では、インターネットの発達により、いい商品やサービスを開発しても簡単に模倣されてしまします。しかし、人材は簡単に模倣されません。
目次
Chpter1 一流の「心得・考え方」とは?
方針
- 三流は、厳しさを重視し、
- 二流は、楽しさを重視し、
- 一流は、何を重視する?
視点
- 三流は、自分の視点で仕事をし、
- 二流は、2階級上の上司の視点で仕事をし、
- 一流は、どの視点で仕事をする?
規則
- 三流は、ルールを無視し、
- 二流は、ルールは絶対と考え、
- 一流は、ルールをどう考える?
理想のリーダー像
- 三流は、威厳のあるリーダーを目指し、
- 二流は、統率力のあるリーダーを目指し、
- 一流は、どんなリーダーを目指す?
部下育成の心構え
- 三流は、キリギリスになり、
- 二流は、アリになり、
- 一流は、なんの昆虫になる?
部下のモチベーション
- 三流は、モチベーションなんて関係ないと考え、
- 二流は、モチベーションを上げようとし、
- 一流は、どうする?
Chpter2 一流の「時間術」とは?
仕事のスピード
- 三流は、速さにこだわり、
- 二流は、早さにこだわり、
- 一流は、何にこだわる?
予定管理
- 三流は、ToDoリストを頼り、
- 二流は、スケジュール表に細かく書き込み、
- 一流は、どうする?
作業時間の見積もり
- 三流は、無理な作業時間を見積もり、
- 二流は、きっちり作業時間を見積もり、
- 一流は、どのように見積もる?
時間の確保
- 三流は、お客様に対する時間だけ確保し、
- 二流は、資料作成などの時間も確保し、
- 一流は、どんな時間を確保する?
メールチェック
- 三流は、着信があるたびにチェックし、
- 二流は、1日2回チェックし、
- 一流は、どんなペースでチェックする?
ミスの軽減
- 三流は、セルフチェックを徹底させ、
- 二流は、ミスの本質的な原因を突き止め、
- 一流は、どうする?
ファイルやフォルダの管理
- 三流は、ファイル管理を各々に任せ、
- 二流は、ファイル管理のルールをつくり、
- 一流は、どうする?
社外の人との交流
- 三流は、社内の人とだけ接し、
- 二流は、朝活に参加し、
- 一流は、どうする?
Chpter3 一流の「仕事の進め方」とは?
情報
- 三流は、情報の質にこだわり、
- 二流は、情報の量にこだわり、
- 一流は、どうする?
苦手な仕事や新しい仕事
- 三流は、我慢してやり、
- 二流は、得意な仕事と組み合わせながら進め、
- 一流は、どうする?
資料作成
- 三流は、ゼロからつくり、
- 二流は、真似してつくり、
- 一流は、どうやってつくる?
資料作成の心構え
- 三流は、丁寧につくろうとし、
- 二流は、付加価値をつけようとし、
- 一流は、どのようなものにする?
目標設定
- 三流は、最終結果の目標だけ設定し、
- 二流は、途中の結果目標も一緒に設定し、
- 一流は、どう設定する?
決断
- 三流は、常識を基準に考え、
- 二流は、データを基準に考え、
- 一流は、何を基準に考える?
Chpter4 一流の「上司とのコミュニケーション」とは?
振る舞い
- 三流は、テロリストのように振る舞い、
- 二流は、アナリストのように振る舞い、
- 一流は、どのように振る舞う?
上司からの指示
- 三流は、伝書鳩になり、
- 二流は、2W1Hをしっかり伝え、
- 一流は、どうする?
仕事を頼まれたら
- 三流は、期限が近づいてからやり、
- 二流は、着手する日を決め、
- 一流は、いつからはじめる?
割り込み仕事
- 三流は、すべての仕事より優先させ、
- 二流は、断る勇気を持ち、
- 一流は、どう対応する?
相談
- 三流は、困ったらすぐ相談し、
- 二流は、上司の様子を見計らって相談し、
- 一流は、いつ相談する?
仕事の報告
- 三流は、100%仕上げて上司に見せ、
- 二流は、60%仕上げた段階で上司に見せ、
- 一流は、どのタイミングで見せる?
部下からのミス報告
- 三流は、どう乗り切ろうか考え、
- 二流は、すぐに上司に報告し、
- 一流は、どうする?
Chpter5 一流の「会議・ミーティング」とは?
時間管理
- 三流は、結論が出るまでダラダラ行い、
- 二流は、開始時間と終了時間にこだわり、
- 一流は、どうする?
進行役
- 三流は、自らが進行役を務め、
- 二流は、将来のリーダーにやらせ、
- 一流は、誰にやらせる?
発言
- 三流は、上役から発言させ、
- 二流は、若手メンバーから発言させ、
- 一流は、誰から発言させる?
議事録
- 三流は、途中経過も細かく書き、
- 二流は、決定事項・アクションプランを書き、
- 一流は、何を書く?
機能していない会議
- 三流は、上層部の指示だからと思って続け、
- 二流は、会議の廃止を提案し、
- 一流は、どうする?
Chpter6 一流の「部下育成」とは?
部下の仕事
- 三流は、知ろうとせず、
- 二流は、部下よりできるようになろうとし、
- 一流は、どうする?
ほめ方
- 三流は、ほめず、
- 二流は、みんなの前でほめ、
- 一流は、どのようにほめる?
接し方
- 三流は、部下に嫌われようとし、
- 二流は、部下に好かれようとし、
- 一流は、どのようにする?
自分の魅せ方
- 三流は、有能なリーダーを演じ、
- 二流は、ものわかりのいいリーダーを演じ、
- 一流は、どのように演じる?
部下の戦力化
- 三流は、部下を自分の手足と考え、
- 二流は、部下を役割の違う仲間と考え、
- 一流は、部下をどう考える?
Chpter7 一流の「部下とのコミュニケーション」とは?
伝え方
- 三流は、感覚的に伝え、
- 二流は、数字を使って伝え、
- 一流は、どうやって伝える?
仕事の頼み方
- 三流は、「なるはや」と言い、
- 二流は、「期限」を伝え、
- 一流は、どうやって頼む?
表情
- 三流は、いつもしかめっ面で、
- 二流は、いつも笑顔で、
- 一流は、どんな顔?
雑談
- 三流は、私語厳禁にし、
- 二流は、ニュースなどの時事ネタを話し、
- 一流は、何をネタに話す?
相談のタイミング
- 三流は、相談しづらい雰囲気をつくり、
- 二流は、いつでも相談してこいと言い、
- 一流は、どのようにする?
Chpter8 一流の「チームづくり」とは?
ナンバー2
- 三流は、ナンバー2などいらないと考え、
- 二流は、成績でナンバー2を決め、
- 一流は、何でナンバー2を決める?
権限移譲
- 三流は、作業を与え、
- 二流は、自由を与え、
- 一流は、何を与える?
他の部署に対して
- 三流は、自分の部署の利益を最優先させ、
- 二流は、他部署に迷惑をかけないようにし、
- 一流は、どうする?
仕事の配分
- 三流は、できる部下の仕事を増やし、
- 二流は、平等に配分し、
- 一流は、どうする?
ブレイングマネージャーの成績
- 三流は、1位になってなめられないようにし、
- 二流は、部下と一緒に数字をつくり、
- 一流は、どうする?
メンバー間の対立
- 三流は、2人を別々に呼んで話し、
- 二流は、2人を一緒に呼び出して和解させ、
- 一流は、どうする?
- おわりに