竹中 功(著)
日経BP社
本の詳細
あらゆる被害者は救われなければならない。
しかし、それ以上に不可欠なのは、
精神的・感情的な解決である。被害者は不安を、悲しみを、憎しみを感じている。
マイナスに振れた被害者の「心の動き」に対し、
加害者は誠意をもって対応し、
少しでもプラスの方向に戻す努力をしなければならない。
それが「謝罪」である。
加害者はもちろんだが、
言ってみれば被害者も「落としどころ」を探している。何をもって加害者を許すのか、
どうすれば自らの怒りが収まるのか、被害者の側でも有事が起きた直後には
はっきりわかっていないことも多い。だから、加害者と被害者がある意味「協力して」
うまくコミュニケーションを取ることを目指すのだ。
頭の下げ方や賠償額以上に、ここが重要なのである。
ヒトはたとえ悪意がなくても、加害者にもなれば被害者にもなる。
そこは紙一重。自分だけは別、というのはナシだ。仕事にせよプライベートにせよ、
謝罪しなければならない日は必ず訪れる。
起きてしまったことは仕方がない。その日が来たときに誠意を込めて謝罪できるよう、
今から準備しておこう。
本書には、みなさん自らが「シナリオライター」として
勇気を持って危機に立ち向かい、
謝罪や賠償に関するアイデアをまとめ、
1本のハッピーエンドのストーリーを
書き上げることができるようになるヒントを詰め込んだ。
昨今、世間を騒がす「不倫」「経歴詐称」
「データ偽装」「政治と金の問題」など
事が大きくなってしまったのは、
「謝罪に失敗したから」です。
入社以来35年にわたって
吉本興業の謝罪会見を取り仕切ってきた
“謝罪マスター” 竹中功氏が伝授する「謝る技術」。
有事が起きてしまった時に、
被害者に怒りを収めてもらう対処の仕方や、
いざという時の謝罪会見の段取りから、
平時に準備しておく
「特別チーム」「謝罪シナリオ」「コンプライアンス研修」、
日ごろの人脈づくりまで、
実際の失敗例・成功例を豊富に交えて解説しています。
目次
はじめに
第1部 謝罪とは何か
第1章 「人が怒る」ということ
第2章 謝罪を成功に導く6つのステップ
第3章 謝罪の「ゴール」を設定する
第2部 謝罪の準備
第4章 特別チームを招集!
第5章 事実関係の整理と把握
第6章 「謝罪シナリオ」を書く
第3部 謝罪する
第8章 直接謝罪に行く
第9章 プレスリリースを出す
第10章 謝罪会見 準備
第11章 謝罪会見 本番
第4部 平時の準備
第1章 大事な「リスクマネジメント」
第1章 コンプライアンス研修の実施
第1章 グッドコミュニケーション
おわりに
竹中 功(著)
日経BP社