仕事の「ミス」をなくす99のしかけ

仕事の「ミス」をなくす99のしかけ

仕事の「ミス」をなくす99のしかけ

松井 順一(著)
日本能率協会マネジメントセンター

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本の詳細

集中力が途切れた時、不用意に作業や思考を中断された時にミスの発生率は高まります。複雑な計算をしている時、声を掛けられて計算がどこまで進んでいたかがわからなくなって最初からやり直すというような、声掛けによる問題はよく聞く話です。

何気ないひと声が集中力を失わせたり、中断させたりします。仕事をお互いに助け合うはずの上司や同僚が、ミスを引き起こす原因となるのです。

仕事の「ミス」をなくす99のしかけ/松井 順一(著) 日本能率協会マネジメントセンターより

「声掛けカード」は、何か聞きたいこと、話したいことがある時は、カードに用件を書いて机の上に置いておき、作業の邪魔にならない区切りのタイミングでカードを置いた人と話をするというものです。

2〜3時間感覚で声掛けタイムを設定し、その時刻になった時、打ち合わせなどをする方法です。

誰でも何かミスをしてしまうことはあります。自分としては初めてのミスであっても、ほかの人はすでに経験したミスであったということも少なくありません。一人のスタッフにしてみれば初めてのミスであったとしても、職場という単位で見れば、起きているミスのほとんどは再発ミスとなります。

自分のミスをあえて公表する人はいません。再発ミスを防止するためには、自分のミス経験をカミングアウトし、お互いに共有して再発防止につなげる取り組みが必要です。

「ミス共有ボード」と使って、自分のミス経験を公表し、共に改善して、ミスの再発防止をはかりましょう。

ミスした人を追求するのではなく、ミスが起きた原因を追及する雰囲気づくりが大切です。ミスを告白しやすい環境にしなければなりません。

属人的なものではなく、やり方や環境など人以外の原因を追及しましょう。

仕事のミスをなくすための、「見える化」と「改善」の方法を99通り紹介する本です。

また、人の行動特性をタイプ別に分け、どのような人にどのようなミス防止の施策が有効かも整理しています。

「ミス防止は、ミスをなくすことそのものを目的にしてしまうとうまくいかない」と著者は語ります。

目的はあくまで「品質・コスト・納期の改善」であり、それを高めるためのしくみを丁寧に紹介しています。

 
読んでおきたいコールセンター参考書仕事のミスをなくすための参考書

目次

はじめに

第1章 行動タイプ別・ミスの傾向と対策

細部が気になる人
場当たり的に仕事をする人
言われたことしかしない人
認識が他の人とずれる人
何でも抱え込んでしまう人
仕事が中途半端な人
すぐ忘れてしまう人

第2章 集中力を高め、ミス防止風土をつくる

1 意識と緊張感を高める「私のやる気のもとシート」
2 仕事のムラを解消する「力の過不足見える化シート」
3 明るく気持ちを高める「嫌な仕事は午前中星取り表」
4 気持ちを気遣い合う「ニコニコカレンダー」
5 ミスと向き合う「カウンセリングマインドチェックリスト」
6 就業マインドを高める「不満足チェックリスト」
7 過剰な負荷を見える化する「残業チケットとカレンダー」
8 再発ミスをなくす「ミス共有ボード」
9 お互いを邪魔しない「声掛けカード」

第3章 コミュニケーション・エラーをなくす

10 言葉のブレをなくす「用語集」
11 伝達ミスをなくす「イメージコミュニケーション」
12 聞き間違いを防止する「書面コミュニケーション」
13 誤認識を防止する「往復コミュニケーション」
14 仕事の目的を伝える「作業指示カード」
15 アウトプット不適正を防ぐ「目標・合否判定基準」
16 我流ミスをなくす「相互段取りチェック」
17 教育不足をなくす「仕事の教え方チェックリスト」
18 ミスの流出・拡大を防止する「報告・連絡のさせ方チェックリスト」
19 経緯のズレ・モレをなくす「履歴管理シート」

第4章 ミスの起きにくい仕事環境をつくる

20 身の回りを必要なモノだけにする「整理基準」
21 最新ファイルを明確にする「1フォルダ×1ファイルの原則」
22 乱雑によるミスをなくす「机上ゼロ帰宅」
23 必要なモノをすぐに取り出すための「整頓基準」
24 散らかしを防止する「戻させるしかけ」
25 間違い・紛れ・行方不明をなくす「ファイルの縦書き」
26 ファイリングミスをなくす「ファイル表示の方法の統一」
27 正しい配置がわかる「写真表示」と「合いマーク」
28 ファイルの紛れ込み・紛失を防ぐ「色彩管理」と「連番管理」

第5章 ミス防止を前提とした仕事の計画・段取りをする

29 経験に左右されるミスをなくす「作業ガイド」
30 手順書をリアルタイムに更新する「プロセスマップ」
31 個人の特性に応じる「ミス・ポイントの見える化手順書」
32 サービスの過剰/過小をなくす「サービス品質基準」
33 手順のヌケ落ちをなくす「行動矯正型帳票」
34 ヌケ・順番違いをなくす「WBS」
35 想定外の課題やリスクを想定する「段取り気付きシート」
36 優先度を明確にする「重緊マップ」
37 準備作業までスケジューリングする「タイムマネジメントシート」
38 的確な情報発信のための「段階検討シート」
39 情報を周知徹底させる「発信カレンダー」
40 トラブル発生時の対応モレ・間違いをなくす「対応管理シート」
41 仕事を一元管理する「ToDoストア管理」
42 仕事の偏りをなくす「平準化ストア管理」
43 作業状態を見える化する「ステータス管理」

第6章 ミスに強いプロセス・手順・方法をつくる

44 ミスの元凶をなくす「必要な時、必要なだけの資料」
45 ミスを小さくする「小さなPDCA」
46 計画間違いをなくす「事前合意型の仕事スタイル」
47 想定外をあぶり出す「先行一気通貫型の仕事スタイル」
48 変更の影響を最小化する「最遅着手」
49 ミスの見逃しをなくす「ペア作業スタイル」
50 作業を安定化させる「モノの配置の固定化」
51 繰り返し作業ミスをなくす「しかけ化・機械化」
52 集計計算をなくす「最小単位作業」
53 合体仕事のミスをなくす「同種作業の合体・連結」
54 仕分けのミスをなくす「仕分けポイントの入れ替え」
55 見落とし・見間違いミスをなくす「目+1の照合」

第7章 変更・変化時の管理力を高める

56 変化点の対応計画を準備する「変化点検討シート」
57 日常の中の変化点を見える化する「変化点管理カード」
58 情報間の整合をとる「構成表」
59 変更情報の影響度合いを管理する「改定レベル管理」
60 文書の更新モレミスをなくす「更新行動管理星取り表」
61 取引先への対応モレミスを防止する「取引先の変化確認シート」
62 文書変更を一元管理する「文書変更箇所の一元履歴表」
63 手順の追加変更箇所を見える化する「変更箇所カラーマーク」
64 最新ファイルを識別する「ファイル名の見える化」
65 変更前後を関連付ける「変更元と変更先・分割・追加・削除の見える化」

第8章 ミスを防ぐ機械化とポカヨケ技術

66 入力ミスを防止する「入力者に働きかけるポカヨケ」
67 入力ミスを防止する「入力値の自動チェックのしかけ」
68 入力ミスを防止する「ミスを自動検出するしかけ」
69 処理の見落としミスをなくす「必要データの見える化」
70 集計ミスをなくす「自動集計のしかけ」
71 集計ミスをなくす「クロス集計」
72 入力ミスを防止する「データ参照関数」
73 照合ミスをなくす「バーコード活用」
74 パソコンのミスをなくす「操作方法変更」
75 メール見落としを防止する「フィルター設定」
76 エクセルの変更見落としを防ぐ「変更箇所の見える化」
77 不慣れな人のミスをなくす「マクロプログラミング」

第9章 ミスの検出力を高める

78 ミスのブラックボックス化を防ぐ「毎日ミーティング」
79 合計ミスを見付ける「末尾合計」
80 計算過程を見える化する「エクセル活用」
81 プロセス内のミスを見付ける「プロセス管理シート」
82 事実をきちんと追跡する「行動型チェックリスト」
83 インプット資料の妥当性を確認する「逆流チェック」
84 チェックで同じミスをすることを防ぐ「別方法確認」
85 目視照合によるヌケモレをなくす「二重入力」
86 工数に潜むミスをあぶり出す「相関視点」
87 作業の不安定状態のミスをあぶり出す「バラツキ視点」

第10章 再発防止と未然防止のしかけ

88 ミス防止価値観を共有する「共有価値観検討シート」
89 協調してミスに取り組むための「ペイオフマトリックス」
90 隠れたミスを潰す「ミスKYTシート」
91 原因を掘り下げて根治改善する「ロジックツリー」
92 ミス防止策を常に改善する「ブラッシュアップ検討シート」
93 チェックリストの有効性を高める「チェック回数確認表」
94 ミス防止改善を評価する「実行主義」
95 4Mの異常を洗い出す「異常識別着眼点リスト」
96 不規則・変則からのミスを防ぐ「イレギュラーの再現」
97 ミス発生時の対応を明確にする「異常処置マニュアル」
98 異常時のイメージトレーニングをする「ケーススタディシート」
99 異常処置力を高める「実地トレーニング」

おわりに

 
読んでおきたいコールセンター参考書仕事のミスをなくすための参考書

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