小が大を超えるマーケティングの法則

小が大を超えるマーケティングの法則

小が大を超えるマーケティングの法則

岩崎 邦彦(著)
日本経済新聞出版社

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本の詳細

「口紅」の形をイメージしてみよう。

一緒に「クレヨン」もイメージしてほしい。

そう、口紅とクレヨンの形状はとても似ている。

形だけではない。
実は、口紅とクレヨンの原材料は、
ほとんど同じだそうだ。

形はそっくりで、原材料もほぼ同じ。
小売店で価格をみると、国内ブランドの口紅は1本3000円程度。

一方、クレヨンはどうか。

先日、自宅近くの100円ショップにいったら、
32本入りのクレヨンが100円で売られていた。

1本約3円だ。

形はそっくりで、原材料も似ている。
にもかかわらず、一方は3000円、もう一方は3円。
1000倍も違う。

パッケージ代などの違いはあるにせよ、
モノとして1000倍の違いがあるとは思えない。

この例からは、「顧客が何にお金を払っているのか」がわかる。

消費者は、モノではなく、価値にお金を払っているのである。

顧客が認識する価値が高ければ、高い価格でも売れるだろう。
逆に、価値を感じなければ、いくら安くしても売れないということだ。

マーケティングは、「価格」の競争ではなく、
「価値」をめぐる競争なのである。

小企業は大企業の「縮小版」ではない。
と著者は語ります。

さらに経済の成熟化や、需要の多様化、
人口減少、少子高齢化、環境問題といった時代のトレンドは、
小さな企業にとって「追い風」である、とも。

小さな企業のマーケティングをライフワークとしてきた著者が
小規模の「強み」を生かしたマーケティング戦略を
わかりやすく解説しています。

目次

まえがき

第1章 マーケティング的発想とは何か

 マーケティングへの関心の高まり
 マーケティングとは何か
 消費者は「価値」を買う
 「価値」を把握する
 「緑茶」の価値は何か
 事業を「再定義」する
 「販売」と「マーケティング」は正反対
 「何を」売るのかではなく、「なぜ」買うのか
 「論理」か「感性」か
 「水」と「春」のバランスが大切

第2章 小さいことは、いいことだ

「こだわり」を力にできるのは、小さな企業
小さな企業の「強み」は何か
大は小を兼ねない
小さな店 + [ ] = 満足
小さな企業に咲く「追い風」
時代は、「ラージ」から「スモール」へ

第3章 「小さな店にひかれる人々」を狙え

ターゲットは、「小さな店にひかれる人々」
「売りたい人」ではなく、「買いたい人」をターゲットとする
「小さな店にひかれる人々」の規模
「意識」と「行動」のギャップ
「小さな店にひかれる人々」の5つの特性
小規模を「強み」に変える3つの力
「A・B・C」のバランスが大切

第4章 「ほんもの力(A)」を高める

 「個性」「こだわり」「専門性」で顧客を創造する
 「シンボル」をつくる
 「シンボル」がある企業ほど好業績
 「マーライオン効果」はなぜ生まれるのか
 成長の裏に「シンボル」あり
 「利用シーン」からの品揃え
 商品に「ハーモニー」があるか
 「消費者の期待」と「企業の実践」のギャップ
 「連携」でほんものの力を強化する
 「いろいろあります」は選ばれない
 総合化のワナ
 「引き算」のマーケティング
 引き算する力 =「目利き力」を高める
 「想定ターゲット」を絞る
 小さな企業の「3絞り」
 目にみえる「2割の個性」があるか
 品質の「手がかり」を提供する
 何が「手がかり」になるのか
 「手がかり」の効果
 マドレーヌの実験
 「低い価格」ではなく、「高い価値」を追求する
 価格で「きずな」はつくれない
 「1本のモノサシ」で測れる分野で勝負しない
 「値引き」をするなら、「おまけ」をつけろ

第5章 「きずな力(B)」を高める

 顧客との「きずな」を強くする
 売ってからが、始まり
 今いる顧客に、徹底的に満足してもらう
 「人的コミュニケーション」は小さな企業の武器
 「変化」を続ける
 変化を「チャンス」に変える
 「変わるもの」と「変わらないもの」
 継続的に顧客と接触する
 接触のタイミング
 ポイントカードに効果はあるのか
 「地域とのきずな」を強くする

第6章 「コミュニケーション力(C)」を高める

 伝わらない「こだわり」は、「ひとりよがり」
 「一方通行」ではなく、「双方向」の情報流
 「人的コミュニケーション」と「非人的コミュニケーション」
 2つのタイプの人的コミュニケーション
 人的コミュニケーションが不満要因になっている
 「欲しいものがみえない消費者」に提案を
 「販売員」から「アドバイザー」へ
 顧客の声に耳を傾ける
 顧客は、黙って去っていく
 共感力を高め、顧客と同じ方を向く
 顧客をマーケティング活動に巻き込む
 「口コミ」か、「広告」か
 口コミのパワー
 小さな企業にとっての口コミのメリット
 口コミのコントロールは可能か
 「良い口コミ」VS「悪い口コミ」
 「悪い口コミ」を抑制する方法

第7章 小規模を「チカラ」に変えるために

 「惰性」と「諦め」はNGワード
 成功と失敗は、同じ方を向いている
 外的要因帰属のワナ
 コントロールできるのは、「内的要因」
 あとは、進み始めるだけ

 あとがき
 参考文献

 
小が大を超えるマーケティングの法則

小が大を超えるマーケティングの法則

岩崎 邦彦(著)
日本経済新聞出版社

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