コールセンターの研修期間は各業務により期間が異なります。
ただし、おおよその目安として、「インバウンド(受信業務)」は「アウトバウンド(発信業務)」より長い傾向があります。
アウトバウンド(発信業務)の場合
アウトバウンド(発信業務)の場合の一般的な研修時間は、1日6時間から8時間、日数にして3日程度、平均40時間、というところかと思います。
それ以上時間を取るところは、お勧めする商品・サービスが多い、と予想したほうが良いでしょう。
こちらからお客様に電話をかける仕事なので、事前に話す内容は決まっています。
その為、商品やサービスの知識の研修内容は受信業務ほど多くないのがほとんどです。
研修としては、その企業の説明、守秘義務の講義、就労の際の決まり・マナーの説明の後、商品についての勉強という流れになるかと思います。
商品についての勉強が終わったら、実際にお客様にお話しする、台本のようなものの練習をします。
この時点では、ごくごく基本的な内容なものです。
アウトバウンドでは、台本どおりのトークをするよりも、基本間違ったことを言わなければ、成績を上げるために、自分なりのトークスタイルを作ることを推奨するところが多いので、台本もそんなにこの時点では掘り下げません。
どちらかというと、実際の仕事に入っていろんなお客様に直面してから、そのつど対処法をリーダーなどに教えてもらいながら、実務のスキルを上げていく、というやり方のコールセンターが多いかと思います。
また、お客様に提供する商品やサービス以外のことは、ちがう部署を案内すればいいので、それ以上知らなくても問題がなく、比較的勉強範囲は狭いです。
そのため、上記のような期間の設定になっていることが多いようです。
インバウンド(受信業務)の場合
インバウンド(受信業務)の場合の一般的な研修時間は、おおよそ1か月から2か月程度のところが多いかと思います。
インバウンドは、基本的にお客様の質問に答えなければならないので、その専門性によって研修期間はまちまちです
が、知っていなければ答えようがないので、比較的勉強範囲は広いです。
その為アウトバウンドよりは確実に研修期間は長いです。
では、2か月のところより1か月のところのほうが簡単な内容なのか、というと、そうとはいえないのが現状です。
インバウンドは、企業によって、このぐらいの基礎知識はとうぜん知っているだろう、というレベルから研修が始まることが多いので、その時間を削って短い期間になっていることも多いからです。
興味のあることや、いくらか経験している商品やサービスのコールセンターを選んだほうがいいと前述したのはこういう場合があるからです。
例えばインターネットができて、メールが打てる程度のスキル、という募集があったとして、いざ研修に入ると当たり前のようにパソコン用語がでてきて、何を言っているのか解らず、ついていけない…なんて事があるのがコールセンターの研修にはよくあるのです。
また、インバウンドでは、その企業がオフィシャルでできること以外は答えてはいけない、という規制があるところが多いです。その為、そのルールの学習も研修には入ります。
そのため、上記のような期間の設定になっていることが多いようです。
その代わり、覚えてしまうと、やる事がそんなに変わらない業務がおおいのもインバウンドの特徴です。
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