反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」
草薙龍瞬(著)
KADOKAWA/中経出版
本の詳細
たしかに、私たちは、日々の仕事・生活のなかで「反応」しています。何かを考える。イヤなことがあって、つい腹を立てる。思い通りにいかない現実に、焦ってしまう。他人の目を感じて「何か悪いことをしてしまったのかも」と疑ったり不安になったりする・・・・・・これらは、すべて「心の反応」です。
では、この「心の反応」は、何をもたらしているのでしょうか。ついカッとなった怒りをぶつけて、人間関係を壊してしまう。大事な場面で、つい緊張してしまって、能力をだせずに失敗してしまう。忌まわしい過去をつい思い出して、「あのときああしていれば」と苦い後悔に沈んでしまう。つい考えすぎて「やっぱり自分はダメな人間だ」と落ち込んでしまう・・・・・これらも、全部「反応」です。
“執着”以前に、悩みを作り出しているものがあるのです。それが心の”反応”です。
勘違いされやすいのですが、反応しないことは、無理してガマンすることや、無視すること、無関心でいることではありません。悩みを増やしてしまうようなムダな反応を”最初からしない”こと。怒りや、不安や、「どうせ自分なんて」と暗い気分が出てきたら、すばやくリセット・解消することです。
余計な反応をしてしまうことで、どれだけ手痛い失敗、悩みを抱えてきたことか・・・・・。
ここから「ムダに反応しない」生き方を、目指してみようではありませんか。
人によっては、「現実を受け入れることは、つらい」と思うかもしれません。でもそうではありません。「受け入れる」のではなく、「ある」ものを「ある」と理解するだけです。「わたしには悩みがある。未解決の問題がある」と、はっきり自覚します。「でも、きっと解決できる」と考えます。その「方法」が、これから学ぶ「ブッダの考え方です。
「ある」ものは「ある」と、まず理解すること。わたしには満たされなさ・未解決の悩みがある、と自覚すること。解決への希望は、そこから始まります。
目次
はじめに どんな悩みも解決できるシンプルな”考え方”がある
第1章 反応する前に「まず、理解する」
悩みをなくそうとしない。「理解」する
- 「悩みを理解する」だけで一歩踏み出せる
- ものごとを解決できる「明快な処方箋」
- 仕事・人間関係の悩みの「正体」って?
- 二五〇〇年前の智慧が「目の前の問題」に効く
その問題の「理由」に着目する
- ブッダが「激流」と表した人生のリアル
- 「満たされない心」と、どう折り合うか
- 「それに、一体、何の意味があるのだ」
- 実例 ーー 「苦悩」が「希望」に変わった日
心の状態を「きちんと見る」だけで
- (1)ココロの状態を言葉で確認する
- (2)カラダの感覚を意識する
- (3)アタマの中を分類する
- 妄想を「上手にリセットする」方法がある
- 歩きながら「心を掃除できる」習慣
- 三大煩悩 ーー 実は超便利な「ツール」だった?
第2章 良し悪しを「判断」しない
「ムダに判断」していませんか
- 「いい・悪い」「好き・嫌い」をやめる
- 「わかったフリ」は気持ちいい!?
- 「判断」はときに「猛毒」になる
- 「サラサラと流れる小川」のような心
- 「ない」ものを「ある」と勘違いしないために
- 苦しみを手放す。その「方法」がある
“慢”という心のビョーキに気をつける
- あなたに「役立つかどうか」で考えていい
- 「自分は正しい」という考えから離れてみる
「つい判断してしまう」からの卒業
- (1)「あ、判断した」という気づきの言葉
- (2)「自分は自分」と考える
- (3)いっそのこと「素直になる」
「自分を否定しない」。どんなときも
- 怒りを作り出すのは「自分」
- 「自由な心を取り戻す」エクササイズ
- (1)一歩、一歩と外を歩く
- (2)広い世界を見渡す
- (3)「わたしはわたしを肯定する」
- 判断を止めれば、人生は流れ始める
「本物の自信」をつけるには?
- 「自信が欲しい」は完全に「不合理」
- 「それより、今できることは何だろう?」
- 「頑張らなきゃ」という思い込みから降りる
- 「とりあえず体験を積む」だけでよい
第3章 マイナスの感情で「損しない」
感情を、上げもせず、下げもせず
- まず悩みを「整理」してみよう
- 反応しないことが「最高の勝利」
- 「相手にゆだねる」が人間関係の基本
- 悩みを「半分にする」方法がある
- なぜ、ヤクザの男は涙を見せたのか
困った相手と「どう関わるか」
- 相手のことを「判断」しない
- 過去は「忘れる」 ーー 記憶を相手にしない
- 相手はいつでも「初めて会った人」
- その人と「一緒に理解」する
- 仏教で考える「人生の方向性」の話
大原則 ーー “快”を大切にしていい
- えっ! 欲を追いかけてもいいの?
- 欲だって「活かしよう」
- “快”を増やせ、”不快”を減らせ
第4章 他人の目から「自由になる」
他人からの評価を「追いかけない」
- 「他人の目が気になる」の正体
- 妄想という「脳のデタラメ」を真に受けない
- 確かめようのないことは放っておく
うっとうしい相手から「距離を置く」
- なぜ「いつもイライラ」してしまうの?
- 怒りを”結生”させないために
- 長年の悩みを一気に解消する方法
もう較べない。自分のモノゴトに集中!
- 「比較する」のは非・合理的な考え方
- 目的を必ずかなえる「正しい努力」とは?
- 改善・集中・納得 ・・・・・禅寺「作務」の効用
- 「自分のモノゴトに集中する」禅の智慧
- 「無心でやる」「心を尽くす」ということ
第5章 「正しく」競争する
その競争は「妄想」かもしれない
- 競争の「からくり」を知る
- 「勝利は蜜の味」という勘違い
- 「完全勝者」はいない。だから・・・・・
競争の前に「準備」をしよう
- 禅僧の教え「いっそ目をつむってみよ」
- ブッダならこう言う「目を醒まそう!」
「正しい動機」を用意する
- 人間関係をまあるく治める「四つの心がけ」
- 「よし!と言える人生」の土台を作る
- 「みんな、よく頑張っているな」で世界が変わる
- 慈・悲・喜・捨 ーー この「大きな力」!
- 「お役に立てればよし」
“五つの妨げ”に気をつける
- 人生の足を引っ張る「要注意リスト」
- 毎日を上向きに ーー “五つの妨げ”対処法
- 「正しい努力 – 五つの妨げ」= 人生
「負けた」という思いから自由になる
- やっかいな「現在進行形」の嫉妬、「過去形」のコンプレックス
- 脚下照顧 ーー ただ自らの足元を見よ
- 「自分の役割は他にある」という可能性
- 「この世にあって、この世に汚されない」自分
最終章 考える「基準」を持つ
正しい心に「戻る」。何度でも
- 「人生、これでいい」という安らぎにたどり着くために
- たしかな”よりどころ”を持つ ーー ダンマ
- 「まず自分を頼れ」ーー ちょっと厳しいブッダの教え
- 踏み出す、戻る、歩きつづける
いつでも”正しい方向”を忘れない
- ブッダも実は超ネガティブ思考だった?
- 目指すゴールは「最高の納得」
自分の人生を「信頼する」
- だから、どんな悩みも越えていける
- 「きっと、たどり着ける」
反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」
草薙龍瞬(著)
KADOKAWA/中経出版