できるExcel 関数 データ処理の効率アップに役立つ本 2016/2013/2010/2007対応
尾崎裕子(著)
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本の詳細
Excelには、計算や処理の内容ごとに異なる関数が用意されています。使うときには、たくさんある種類から目的の関数を選びます。ただし、選ぶだけでは結果は得られません。結果を引き出すには「引数」(ひきすう)を与える必要があります。イメージとしては、自動販売機とお金のような関係です。自動販売機にたくさんのジュースが並んでいるとき、その中から自分が欲しいものをすぐに選びたいとします。しかし、お金を入れなければジュースは手に入りません。Excelの置き換えて考えると、関数(ジュース)を選ぶだけではダメで、結果を得る(ジュースを手に入れる)ためには引数(お金)が必要ということになります。
関数を使う第1のメリットは、計算が簡単になることですが、関数を使いこなしていくと、もっと大きなメリットに気付きます。その1つが入力作業の省力化です。見積書のような書類、売上げの評価表など、さまざまな書類や資料に関数を一度入力しておけば、次からは、最小限のデータを入力するだけ。時給の計算や発送日の日付など、データを入力するだけで必要な結果を求められます。関数を理解して使うには、多少の時間はかかりますが、結果的に作業にかかる時間を大幅にカットできるのです。
中にはあまり使うことのない関数もあるでしょう。しかし、使い方を知れば、覚えておきたい関数となるはずです。
例えば、ROW関数は行番号を調べることができますが、「行番号を調べてどうするの?」と思われるかもしれません。しかし、行番号から連番号を自動的に作成できることを覚えておけば利用機会があるかもしれません。
また、この章では関数を「条件付き書式」に利用する例も紹介しました。「条件付き書式」は、条件に合わせてセルの書式を変えることができる便利な機能ですが、関数と組み合せることで、より高度な使い方ができます。土日の日付に色を付ける、入力が必要なセルに色を付けるといった作業は、Excelの定型文書を作成するときに欠かせないテクニックです。このとき、WEEKDAY関数やISBLANK関数の便利さに気付くはずです。
目次
- 4大特典のご案内
- まえがき
- できるシリーズの読み方
- Excelで関数を利用するメリットを知ろう
- 関数索引(アルファベット順)
- 関数索引(目的順)
- 練習用ファイルの使い方
第1章 関数の基本
- 関数の仕組みを知ろう〈関数の役割と書式〉
- 関数を入力するには〈「関数の引数」ダイアログボックス〉
[テクニック]ダイアログボックスやボタンの一覧から関数を入力できる - 関数をコピーするには〈オートフィル〉
- この章のまとめ
第2章 基本関数でできる集計表を作る
- 集計表によく使われる関数とは〈売上集計表〉
- 合計値を求めるには〈数値の合計〉[SUM]
- 平均値を求めるには〈数値の平均〉[AVERAGE]
- 最大値や最小値を求めるには〈最大値、最小値〉[MAX][MIN]
- 絶対参照を利用して構成比を求めるには〈セル参照〉
[テクニック] 行や列だけを絶対参照にできる - 累計売上げを求めるには〈数値の累計〉[SUM]
- 複数シートの合計を求めるには〈3D集計〉[SUM]
- この章のまとめ
- 練習問題
- 解答
第3章 順位やランクを付ける評価表を作る
- 評価表によく使われる関数とは〈評価表〉
- 2通りの条件で評価を判定するには〈場合分け〉[IF]
- 3通りの条件で評価を判定するには〈ネスト〉[IF]
- 4通りの条件で評価を判定するには〈別表の取り出し〉[VLOOKUP]
- トップ5の金額を取り出すには〈大きい方から数えた値〉[LARGE]
[テクニック] ワースト5の金額を取り出す[SMALL] - トップ5の店舗名を取り出すには〈データの取り出し〉[INDEX][MATCH]
[テクニック] ワースト5の店舗名を取り出してみよう[INDEX][MATCH] - 順位を求めるには〈順位〉[RANK.EQ]
[テクニック] 同率順位を平均値で表示できる[RANK.AVG] - 標準偏差を求めるには〈標準偏差〉[STDEV.P]
[テクニック] 空白や文字が含まれたセルは計算の対象にならない[STDEVPA] - 偏差値を求めるには〈偏差値〉[STANDARDIZE]
- 百分率で順位を表示するには〈百分率の順位〉[PERCENTILE.INC]
- 上位20%を合格にするには〈百分位数〉[PERCENTILE.INC]
- この章のまとめ
- 練習問題
- 解答
第4章 入力ミスのない定型書類を作る
- 見積書や請求書によく利用する関数とは〈定型書類〉
[テクニック] Excelのエラー表示の種類を知ろう - 今日の日付を自動的に表示するには〈今日の日付〉[TODAY]
[テクニック] 現在の日付と時刻をまとめて入力する[NOW] - 1カ月後の日付を表示するには〈指定した月数だけ離れた日付〉[EDATE]
[テクニック] うるう年と計算方法による日付の違い[EDATE] - 番号入力で商品名や金額を表示するには〈別表の値の取り出し〉[VLOOKUP]
[テクニック] 参照する別表は、左端に検索値を入力しておく[VLOOKUP] - エラーを非表示するには〈エラーの処理〉[IFERROR]
[テクニック] IF関数でもエラーを非表示にできる[IF] - 指定したけた数で四捨五入するには〈四捨五入〉[ROUND]
[テクニック] 小数点以下を切り捨てたい[INT] - 複数の数値の積を求めるには〈複数の数値の積〉[PRODUCT]
[テクニック] 掛け算とPRODUCT関数の違い[PRODUCT] - 分類別の表を切り替えて商品名を探し出すには〈間接参照〉[INDIRECT]
- データが何番目にあるかを調べるには〈データの位置〉[MATCH]
- 行と列を指定してデータを探すには〈位置を指定した値の取り出し〉[INDEX]
- 番号の入力で引数のデータを表示するには〈番号による値の入力〉[CHOOSE]
- 基準値単位に切り捨てるには〈切り捨て〉[FLOOR.MATH]
[テクニック] 基準値の倍数で数値を切り上げる[CEILING.MATH] - 割り算の余りを求めるには〈割り算の余り〉[MOD]
[テクニック] MOD関数で奇数と偶数を判別できる[MOD] - この章のまとめ
- 練習問題
- 解答
第5章 条件に合わせて計算する集計表を作る
- 複雑な集計表によく使われる関数とは〈複雑な集計表〉
- 数値の個数を数えるには〈数値の個数〉[COUNT]
[テクニック] データが入力されていない空白セルも数えられる[COUNTBLANK] - 条件を満たすデータを数えるには〈条件を満たすデータの個数〉[COUNTIF]
[テクニック] 引数のセル範囲を絶対参照にすれば、再利用が簡単
[テクニック] COUNTIF関数でデータの重複を調べられる[COUNTIF]
[テクニック] 複数の表で条件を満たすデータを数えたい[COUNTIF] - 条件を満たすデータの合計を求めるには〈条件を満たすデータの合計〉[SUMIF]
[テクニック] ワイルドカードで文字列の条件を柔軟に指定できる[SUMIF] - 条件を満たすデータの平均を求めるには〈条件を満たすデータの平均〉[AVERAGEIF]
[テクニック] 複数の条件に合う平均値を求めるには[AVERAGEIFS] - データの分布を調べるには〈データの分布〉[FREQUENCY]
[テクニック] 配列数式の使い方を知ろう - データの最頻値を調べるには〈データの最頻値〉[MODE.SNGL]
[テクニック] 複数の最頻値を調べる[MODE.MULT] - 複数条件を満たす数値を数えるには〈複数条件を満たす数値の個数〉[COUNTIFS]
- 複数条件を満たすデータの合計を求めるには〈複数条件を満たすデータの合計〉[SUMIFS]
- 複雑な条件を満たす数値の個数を求めるには〈複雑な条件を満たす数値の個数〉[DCOUNT]
[テクニック] 文字データの個数を求める[DCOUNTA] - 複雑な条件を満たすデータの合計を求めるには〈複雑な条件を満たすデータの合計〉[DSUM]
[テクニック] AND条件とOR条件の指定方法を覚えよう - 複雑な条件を満たすデータの最大値を求めるには〈複雑な条件を満たすデータの最大値〉[DMAX]
[テクニック] 複雑な条件を満たすデータの最小値を求めるには[DMIN]
[テクニック] 条件が設定されていない場合 - 行と列で指定したセルのデータを取り出すには〈行と列で指定したセル参照〉[OFFSET]
- 表示データのみ集計するには〈さまざまな集計〉[SUBTOTAL]
- この章のまとめ
- 練習問題
- 解答
[テクニック] 複雑な条件を満たすデータの平均を求める[DAVERAGE]
第6章 日付や時刻を扱う管理表を作る
- 日付や時刻を計算する表によく使われる関数とは〈日付や時刻の計算〉
- 日付から曜日を表示するには〈表示形式の変更〉[TEXT]
- 1営業日後の日付を表示するには〈1営業日後の日付〉[WORKDAY]
- 期間の日数を求めるには〈期間の日数〉[DATEDIF]
- 月末の日付を求めるには〈月末の日付〉[EOMONTH]
- 年、月、日を指定して日付を作るには〈特定の日付〉[DATE]
- [テクニック] シリアル値の仕組みを覚えよう
別々の時と分を時刻に直すには〈時刻の表示〉[TIME] - [テクニック] 時刻から時、分、秒を求める [HOUR][MINUTE][SECOND]
- [テクニック] 日付や時刻の表示形式を変更するには
土日を判別するには〈曜日の判別〉[WEEKDAY]
土日祝日を除く勤務日数を求めるには〈土日祝日を除く日数〉[NETWORKDAYS]
勤務時間と時給から支給金額を求めるには〈積の和〉[SUMPRODUCT] - [テクニック] 条件に合う行の計算ができる[SUMPRODUCT]
- この章のまとめ
- 練習問題
- 解答
第7章 文字を整えて一覧表を作る
- 名簿やリストによく使われる関数とは〈文字列操作〉
- 特定の文字の位置を調べるには〈文字列の位置〉[FIND]
[テクニック] バイト数の位置を調べる[FINDB] - 文字列の一部を先頭から取り出すには〈文字列を先頭から抽出〉[LEFT]
[テクニック] バイト数を指定して文字を取り出せる[LEFTB]
[テクニック] 文字列を末尾から取り出す[RIGHT][RIGHTB] - 文字列の一部を指定した位置から取り出すには〈文字列を指定した位置から抽出〉[MID]
[テクニック] 指定した位置から何バイトかを取り出す[MIDB] - ふりがなを表示するには〈ふりがなの抽出〉[PHONETIC]
[テクニック] ふりがなの文字種を変更できる - 位置と文字数を指定して文字列を置き換えるには〈文字列の置換〉[REPLACE]
[テクニック] 指定した位置の文字列を削除できる[REPLACE] - 文字列を検索して置き換えるには〈検索文字列の置換〉[SUBSTITUTE]
[テクニック] Excelの機能でも置換を実行できる - セル内の改行を取り除くには〈制御文字や特殊文字の削除〉[CLEAN]
[テクニック] 不要な空白はまとめて削除しよう[TRIM]
[テクニック] 関数を使わずに改行コードを削除する - 半角や全角の文字に統一するには〈半角や全角に変換〉[ASC][JIS]
[テクニック] 空白も全角に統一できる[JIS] - 英字を大文字や小文字に統一するには〈大文字や小文字に変換〉[LOWER][UPPER]
[テクニック] 英単語の先頭文字だけを大文字にしたい[PROPER] - 文字数やけた数を調べるには〈文字列の長さ〉[LEN][LENB]
- 先頭にOを付けてけた数をそろえるには〈文字列の繰り返し〉[REPT]
[テクニック] 記号を利用した簡易グラフを作成する[REPT] - この章のまとめ
- 練習問題
- 解答
第8章 データを分析・予測する表を作る
- 分析や予測に利用する関数を知ろう〈データ分析表〉
- 中央値を求めるには〈中央値〉[MEDIAN]
[テクニック] Oを除いて中央値を求めたい[MEDIAN] - 値のばらつきを調べるには〈分散〉[VAR.P]
[テクニック] 統計でよく利用する不偏分散を求める[VAR.S] - 極端な数値を除いて平均を求めるには〈中間項平均〉[TRIMMEAN]
[テクニック] 「O」などの特定の数値を指定して平均値を求める[AVERAGEIFS] - 伸び率の平均を求めるには〈相乗平均〉[GEOMEAN]
[テクニック] 平均値には3つの種類がある[HARMEAN] - 成長するデータを予測するには〈指数回帰曲線による予測〉[GROWTH]
- 2つの値の相関関係を調べるには〈相関係数〉[CORREL]
- 1つの要素を元に予測するには〈回帰直線による予測〉[FORECAST.LINEAR]
[テクニック] 回帰係数や切片を求める[INTERCEPT][SLOPE] - 2つの要素を元に予測するには〈回帰直線による予測〉[TREND]
- この章のまとめ
- 練習問題
- 解答
第9章 さまざまな表で役立つ技を覚える
- 常に連番を表示するには〈連番〉[COLUMN][ROW]
- 分類ごとに連番を表示するには〈分類ごとの連番〉[IF]
[テクニック] 分類の文字がすべて入力されているときに連番を表示する[IF] - 1行置きに数値を合計するには〈1行置きに合計〉[MOD][ROW][SUMPRODUCT]
[テクニック] 2行置きで合計する[MOD][ROW][SUMPRODUCT] - 「20160410」を日付データに変換するには〈数字を日付に変換〉[DATEVALUE]
[テクニック] 「2016年」「4月」「10日」をつないでシリアル値に変換する[DATEVALUE] - ランダムな値を発生させるには〈乱数〉[RAND][RANDBETWEEN]
- 土日の日付に自動で色を付けるには〈空白と条件付き書式〉[WEEKDAY]
- 入力が必要なセルに自動で色を付けるには〈空白と条件付き書式〉[ISBLANK]
- 分類に応じて罫線を引くには〈分類と条件付き書式〉[ISBLANK][NOT]
- この章のまとめ
- 練習問題
- 解答
- 付録1 ファイルの拡張子を表示するには
- 付録2 古いファイル形式で保存するには
- 付録3 Excel 2016で追加された関数を知ろう
- 付録4 関数小事典
- 付録5 「エクセル関数学習帳」の使い方
- 用語集
- 索引
- できるサポートのご案内
- 本書を読み終えた方へ
- 読者アンケートのお願い
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