一生ブレない自分のつくり方 メンタル・トレーニングの第一人者が明かす
辻秀一(著)
大和出版
本の詳細
あなたは1人でインドを旅行しています。そこで厳しい貧困生活の中から助けられ、今は施設で暮らす14歳の女の子と知り合いました。
この女の子に何かしてあげたくて、街で靴を1足買ってあげるとその子は本当に喜んでくれました。
ところが翌日、その子が靴を返してきました。施設の先生から「靴をもらってはいけない」と言われたからだそうです。
さて、あなたならどうしますか?
読んだ瞬間に、インターネットで検索した方もいるかもしれません。
「インド旅行 女の子 問題」と打ち込めば、何かひっかかったかもしれませんが、そこに書いてあることは「正解」ではないと言えます。
繰り返しになりますが、この問題に「正解」はありません。
しかし、みなさんが自分なりに考えて導き出す、
自分の「答え」はあるはずです。
冒頭で出題した問題の答えを考えているとき、みなさんの心にはどんな思いが浮かんだでしょうか。おそらく、たいていの人が次の三つのパターンになるでしょう。
一つ目のパターンは、「こんなことを言ったら人に笑われるかなあ」とか「間違っていたらどうしよう」など、人からどう思われるか、すなわち自分の答えを持つことへの恐怖の感情などが生じたパターンです。私のワークショップでは「私には答えられません」と、答えることを拒否する人もいました。
そして二つ目は、インターネットなどで調べたり、他人に答えを求め探すパターンです。このほうが楽ですが、出した答えに心から納得することはやはりできないでしょう。
そして最後のパターンは自分のこれまでの体験や知識を総動員して、答えを見つけようというパターンです。正解にとらわれることなく自分の中に答えを探し、自分自身はどう思うかを考えようとするのです。
このパターンの人は、自分の答えはすでに自分の中にあるものからしか出せないという思いがあります。
このことこそ本書でお伝えしたい”鍵”と言えるでしょう。
つまり人生は、自分の中にあるものしか答えにはできないということなのです。
目次
はじめに 「ブレない生き方」とは何か?
序章 何があってもブレない人には理由がある
あなたはこの問いにどう答えますか?
- 答えはいろいろ浮かぶけれど・・・
- 世の中には”正解”のないことばかり
ブレない自分をつくるたった一つの方法
- 答えはあなたの中にある
- これを見つければ人生は劇的に変わる
常に結果を出し続ける人はここが違う
- スポーツは”生きるヒント”の宝庫
- 超一流ほど失敗から学んでる
真の「成功」とは何か?
- 名将ジョン・ウッデンの教え
- 勝つことだけにとらわれない
あなたも必ずブレない人になれる!
- 「価値基準」がすべてを決める
- これがないと本当の幸せはつかめない
第1章 すべては、これに気づくことからはじまる
つい悩んでしまう原因はここにある
- 視点を内側にシフトする
- 頭の使い方を変えれば、人生も変わる
「感動」の記憶をたどろう
- 「価値基準」はこうして作られる
私の人生を変えた奇跡の3日間
- 転機は突然やってきた!
- 私の視界がパッと開けた瞬間
人生には数字で測れないものがある
- 心を打ったパッチ・アダムスの言葉
- QOLをどう高めるか?
一生ものの「価値基準」は、ここから生まれる
- はじめての挫折体験から学んだこと
人とは違う道を歩んでもいい
- 進路を決めたある出来事
- あなたはもっと自由に生きられる
情報や知識よりも大切なこと
- 「知識」と「価値基準」を混同するな
- 本当の「自分探し」とは何か?
第2章 答えはまわりではなく、あなたの内側にある
そもそも人間に「迷い」はつきもの
- これではブレてしまうのも当たり前
- 超一流経営者は迷ったあとが違う
最高のパフォーマンスを生み出すとっておきの方法
- パフォーマンスの要素は二つある
- なぜアスリートはメンタル・トレーニングをするのか?
ブレる人が増えてきた意外な理由
- ブレていたら死ぬ時代があった
- 平和な時代の落とし穴
「ブレる」ことと脳の関係
- 私たちには「二つの脳」がある
- 「ブレる」と脳の機能も低下する
「認知の脳」の暴走がもたらす二つの不幸
- ご機嫌な人と不機嫌な人の違いとは?
- 不機嫌でいると大切なことに気づけない
「ポジティブ思考」なんで必要ない
- これこそ枯れることのないエネルギー源
- 「ポジティブ思考」では絶対できないこと
ちょっとした気づきが、あなたの「価値基準」を呼び覚ます
- 苦しいトレーニングはいらない
- さまざまな「価値基準」にふれよう
第3章 この考え方で自然と「絶対的な自信」がわいてくる
「一生ブレない自分」になれる二つのポイント
- 意識の矢印はどこに向いているか?
- 人間には共通の「価値基準」がある
PART 1 自分と向き合う!
もっと「自己中心」に生きよう
- 暗黙のルールに惑わされるな
- 肝心なのはあなた自身の「心のあり方」
まわりのせいにしても何もはじまらない
- あなたにも、こんなことはありませんか?
- 自分で決められないことは二つだけ
「結果」に怯えるのはやめよう
- すでに答えは決まっている
- 今こそ剣道の精神に学べ
PART 2 まわりの世界のことをよく見る!
「量」を重視する人、「質」を重視する人
- すべてを「見える化」することはできない
- 幸せかどうかを判断するのは自分自身
無意識にしている「意味づけ」に気づく
- 「雨は嫌だ」と誰が決めたのか?
- 意味づけをはがすと別のものが見えてくる
“違うこと””同じこと”のとらえ方
- なぜ人はぶつかり合うのか?
- これができれば自ずと人間関係がうまくいく
人は生まれつき二つのスキルを持っている
- 生きるとは愛すること、進化すること
- 「先天的スキル」の存在を忘れるな
人間の脳の力は無限である
- あなたも100mを9秒台で走れる!?
- 自分を鍛える思考習慣
終章 「ブレない自分」だから最高の人生がやってくる
幸せは、自分で作り出せる
- あるドキュメンタリー映画から受け取ったメッセージ
- 自らの経験なしに「価値基準」は生まれない
生きていること自体に感謝する
- 私に「感謝」の大切さを教えてくれた事件
- 一瞬、一瞬がかけがえのないもの
あなたには幸せになる権利がある
- 本来、日本人が持っている「価値基準」
- 日本人としての誇りを持て
「なぜ」の前に「何」をするかを考えよう
- どんな問いに対しても私が心がけていること
- 自分も相手も幸せになれる
さあ、あなたも最初の一歩を踏み出そう
- 「価値基準」のある人生はこんなにすばらしい
おわりに 「幸せの扉」は、すでに開かれている
一生ブレない自分のつくり方 メンタル・トレーニングの第一人者が明かす
辻秀一(著)
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