吉田幸弘 (著)
明日香出版社
本の詳細
部下に伝えたつもりなのに、きちんと伝わっていなかったという経験はありませんか。
部下がきちんと動く リーダーの伝え方/吉田幸弘 (著) 明日香出版社より
自分勝手に相手のいない方向にボールを投げても、相手はとることができません。これは「伝えたつもり」になっているだけの典型と言えます。
リーダーは部下よりも業務の知識や経験も豊富ですから、こんなの分かるだろうと一方的に「伝えたつもり」になってしまいがちです。部下の目線とかけ離れているのです。
つい、リーダーは自分が慣れた言葉を使ってしまいます。しかし、リーダーと部下はものさしが違います。仕事における経験もスキルも違います。だから、伝わりにくいのです。
(1)たくさん指示されすぎてしまい、どれから進めればいいか分からない
(2)圧迫感があり、質問しにくい雰囲気である(同じことを質問すると、「前も言っただろ」と怒られるので、質問しないで曖昧なまま仕事を進めてしまう。その結果、意図とは違う仕事をしてしまい、さらに怒られる)
(3)抽象的な内容でり、2通り以上の解釈ができてしまう
あなたが部下のときに、止めて欲しいと思った伝え方は、現在の部下もそのように思っている可能性は高いのです。だから、まずはそこから逆算していくといいでしょう。
目次
まえがき
第1章 分かりやすく伝える方法
01 「伝えたつもり」と「伝わる」は違う
02 「やめて欲しい伝え方」から逆算する
03 場当たり的な伝え方はしない
04 やるべきことは「細かく分解」して書き出す
05 伝えたいことは「チャンクアップ」して絞り込む
06 「足し算の発想」ではなく「引き算の発想」をする
07 「ひと言」で伝えられないか考える
08 分かりにくい言葉を使っていないか注意する
09 曖昧ワードは数値を使って「はっきりワード」に変換する
10 最初に「伝えたいことの数」を示す
第2章 ミスが起こらない伝え方
11 「分かっているだろう」の思い込みで話を省略しない
12 「完成形」を明確にする
13 仕事の「全体像」をきちんと伝える
14 「優先順位」ではなく、「劣後順位」を明確にする
15 「分かりました」をあてにしない
16 「スモールゴール」と「確認の時期」と「場」を設定する
17 メールで伝えるときの注意点
第3章 伝えるために信頼関係を築く
18 「伝え上手」は「聞き上手」
19 伝える前に事前にヒアリングしてみる
20 メンバーへの声かけは「質」より「量」が大事
21 雑談力を身につける
22 部下マーケティングをする(部下の「働く理由」を知っておく)
23 納得できない指示・方針を部下に伝えなければならないとき
第4章 部下を動かす上手な伝え方
24 部下は説得では動かない、納得させることが大事
25 話の内容よりも「誰が言っていたか」を重視する
26 伝える前に時間軸で整理しておく
27 「なぜ」をきちんと説明する
28 どの部分が大切か、「評価基準」と「KPI」を明確にする
29 WhatとWhy以外の手段は部下に決めさせる
30 行動の最初の一歩を踏み出させるまでがリーダーの仕事
第5章 困った部下への伝え方
31 「飲み込みの悪い部下」に仕事のやり方を伝える
32 「やる気が見えない部下」に新しい仕事をさせる
33 「年上の部下」にチームを意識してもらう
34 「ミスの多い部下」にミスをしないようにしてもらう
35 「期日に遅れがちな部下」にしっかり期日を守らせる
36 「中途社員」に仕事を頼む
37 「何でも自分勝手に進めてしまう部下」に報告させる
第6章 部下をやる気にし、成功へ導く褒め方
38 褒め上手になるための5つのポイント
39 「短所」を「長所」に変えて褒める
40 褒められるのが苦手な人には「Iメッセージ」を使う
41 「トライアングル褒め」をする
42 「経験の浅い部下」への褒め方
第7章 部下との関係が悪くならない叱り方
43 部下を叱るときの5つのポイント
44 「叱る」を「怒る」にしないための感情のコントロール術
45 遠慮した叱り方は伝わらない
46 全否定で叱らない
47 「サンドイッチ法」を使う
48 叱ったあとのフォロー
49 叱ると反発してくる部下
第8章 「報連相」がうまくいくコミュニケーション術
50 部下が報告しづらいダメリーダーにならない
51 すべての報連相に対応する
52 失敗談を自己開示する
53 報連相しやすい環境づくりをする
54 報連相に必要なのは「話す力」より「話を引き出す力」
55 部下の報連相の質を上げる「5W2Hシート」を使う
あとがき