吉田幸弘 (著)
ダイヤモンド社
本の詳細
部分的にわからないことだけを解決すればいいのに、すべてわからないと判断してしまうのは上司側に問題があります。
この場合、上司が最初から部下の話を理解しようとしていないことが少なくありません。そうではなく、理解しようとする姿勢を持ちましょう。そのうえで、わからない部分を聞けばいいのです。
部下のやる気を引き出す 上司のちょっとした言い回し/吉田幸弘(著) ダイヤモンド社より
上司の中には威圧感が大切だと思っている方もいらっしゃるでしょう。「なめられないようにしなくては」ということでしょうが、上司に無意味な威圧感は不要です。
そもそも上司の役割は、部下のモチベーションを上げ、適切な行動を取らせ、最大の成果を生み出すことです。そのためには、上司は部下が相談しやすい雰囲気をつくっておくべきです。
上司は、どんなときでも冷静でいなくてはなりません。これには多面的な思考が必要なのです。すなわちポジティブ思考を持つべきです。
とはいっても、部下がミスをしたり、またはミスばかりで短所しか見えないのだけど、どうしたらいいかという声もあるかもしれません。
会話を通して部下に安心感を与える基本は、まず話を聞いてそれを受け止めることです。この上司はきちんと話を受け止めてくれている、認めてくれていると部下に感じてもらう必要があります。
その際に、有効なのが「相槌」です。かんたんな相槌でも、意識してうまく使えば大きな武器になります。
一方で、使い方を間違えると、信頼関係が壊れてしまいます。短くて無意識に使ってしまいがちな相槌ですが、有効に使うためのポイントを押さえておきましょう。
目次
- はじめに
序章 まずは、ポジティブ思考から始めよう
第1章 部下が話しやすくなる相槌の打ち方
第2章 部下の言いたいことを上手に引き出す聞き方
- (1)話が要領を得ないとき
- (2)悪い報告を受けたとき
- (3)意見がなかなか出てこないとき
- (4)脱線したり、長々と続く話を一度止めたいとき
第3章 部下のプライドをくすぐる上手な褒め方
- (1)どんな相手でも受け入れてくれる褒め言葉
- (2)「レッテル褒め」で部下をますますやる気にさせよう
- (3)「トライアングル褒め」で信憑性がさらに増す
- (4)褒めるなら、他の人の前で褒めよう
- (5)「つぶやき褒め」をしよう
第4章 部下が気持ちよく動いてくれる頼み方
- (1)来客があり、事務の女性にお茶出しを頼みたいとき
- (2)急な仕事を手伝ってほしいとき
- (3)資料作成を頼むとき
- (4)特定の部下にプロジェクトを任せたいとき
- (5)経験を積ませたいとき
- (6)「仕事を任せたい部下ができません」「自信がありません」と言ってきたとき
- (7)成績トップの営業マンにもう少しがんばってほしいとき
第5章 部下を立ち直らせる励まし方
- (1)提案が通らなかった部下に
- (2)ミスをして落ち込む部下に
- (3)一生懸命やったけど、失敗してしまった部下に
- (4)プロジェクトを任せているが、弱音を吐いてきた部下に
第6章 部下にやる気と気づきを与える伝え方
- (1)成績が悪い部下に
- (2)成績はトップでも、もっとチームワークを意識してほしい部下に
- (3)一生懸命やっているけど、結果の出ない部下に
- (4)なかなか成長してくれない部下に
- (5)中身がイマイチな企画書をつくってきた部下に
- (6)年上で経験もあるが、もう少しがんばってほしい部下に
- (7)行動力はあるが、押しが弱い部下に
- (8)個人のパフォーマンスは申し分ないが、チームを意識してほしい年上の部下に
- (9)次世代のリーダー候補であり、周囲に目を向けてほしい部下に
- (10)縁の下の力持ち的役割の部下に
- (11)期日どおりに仕上げてくれない部下に
- (12)必要以上に質を求める職人タイプの部下に
- (13)同じ失敗を何度も繰り返す部下に
- (14)意見ばかりで動かない部下に
- (15)根拠に欠ける提案をする部下に
- (16)既存のルールにとらわれ、新しい考え方ができない部下に
- (17)反論するけど、具体的な意見がない部下に
第7章 部下が行動を改善してくれる効果的な叱り方
- (1)最初に使うと効果的なクッションフレーズ
- (2)褒めながら叱れる便利な「サンドイッチ法」
- (3)反発してくる部下に
- (4)叱っても何も変わらない部下に
- (5)落ち込みやすく、打たれ弱い部下に
- (6)なかなか行動に着手しない部下に
- (7)屁理屈ばかりこねる部下に
- (8)プロジェクトに一生懸命のあまり、通常業務に支障を来している部下に
- (9)他人に責任をなすりつける部下に
- (10)叱りすぎてしまった部下に
- おわりに