谷所健一郎(著)
産労総合研究所出版部経営書院
本の詳細
営業であれば、売上が落ちればすぐに原因を追及し対策を講じますが、採用においては、「今年は良い人材が集まらない」と簡単に言い訳をしてしまう傾向があり、私もそうでしたがこのような言い訳が社内で通用してきました。しかし、良い人材が集まらない状況は、応募者に興味を持たれていないのであり、他社に流れている可能性があります。
求職者は、採用担当者が考えている以上に、自分にふさわしい企業かどうかを見極めているのです。良い人材を採用するためには、求人広告、会社説明会だけでなく、SNSや自社のホームページなどを活用し、求職者に選ばれる企業になることを考える必要があります。
業界や企業の将来性だけでなく、社員が活き活きと活躍している姿や具体的な仕事内容などから、求職者は入社後の自分自身の姿を想像しています。求職者にワクワク感を提供できなければ、応募があっても第一志望ではない可能性が高いのです。
応募者の立場を考えれば、新卒採用であっても、採用試験から内定まで1ヶ月位で結果を出すべきです。中途採用では、2週間から3週間で採否の結果を出すようにしたいものです。面接回数も多くても3回に留め、それぞれの面接で見極めるポイントを明確にすべきです。だらだらと引っ張っていれば、他社が先に内定を出し応募者の気持ちが変わってしまう可能性があります。
自社で活躍する良い人材を採用することは、企業経営の根幹を担う業務です。
採用がうまくいかなければ、短期的には経費と時間のロスが発生し、長期的に見ると企業経営を継続発展していくことができません。
1万人以上と面接をした元人事部長が明かす、良い人材を見抜く採用面接ポイント。
よい人材を採用するために、すぐ使える98の面接質問と見極めポイントから育て方までの具体的な方策を掲載。
本書は、良い人材を見抜くために、採用担当者が理解しておかなければならないことや面接手法など、あらゆる角度から応募者を見極める方法を解説しています。
目次
1章. 採用体制を検証する
- 自社のメッセージを発信する
- 採用のプロセスを検証する
- 求職者の特徴を考える
- 学歴・企業名だけで判断しない
- コンピテンシーを把握する
- 他社に打ち勝つ自社の強みを把握する
- 攻めの採用をおこなう
- 採用していい人・いけない人を整理する
- 採用担当者の意思統一を図る
2章. 応募書類の見極め方
- 履歴書の見極めポイント
- エントリーシートの見極めポイント
- 職務経歴書の見極めポイント
3章. 面接の基本技術
- 面接官の心得
- 3つの見極めポイント
- 応募者の視点を理解する
- 上から目線の面接をおこなわない
- 面接官に求められる資質
- 面接官に陥りやすい傾向
- 好感度を上げる面接官トレーニング
- 面接の進め方
- 応募者との信頼関係の構築方法
- 言葉のキャッチボールで見抜く
- マズローの法則を応用する
- EQを見抜く
- パート・アルバイトの面接
- 回答ののウソを見抜く
- 適性検査を実施する
4章. 行動・態度から本質を見抜く
- 応募から来社までで見抜く
- 控え室の態度から見抜く
- 筆記試験の消しゴムの使い方で見抜く
- グループワークから見抜く(新卒)
- 挨拶、語調、視線から見抜く
- お茶の飲み方で見抜く
- 退室時の動作で見抜く
5章. 定番質問の見極めポイント
- 志望動機の見極めポイント
- 自己PRの見極めポイント
- 長所・短所の見極めポイント
- 学生時代の見極めポイント(新卒)
- 職務経歴の見極めポイント(中途)
- 退職理由の見極めポイント(中途)
- 定番質問を変形して本質を見抜く質問
6章. 「能力・適性」を見抜く質問
- 事務職 職務能力を見抜く質問
- 営業職 職務能力を見抜く質問
- 販売職 職務能力を見抜く質問
- 技術職 職務能力を見抜く質問
- 製造職 職務能力を見抜く質問
- 管理職の能力を見抜く質問
- 想定外の質問で本質を見抜く質問
- コミュニケーション能力を見抜く質問
- 組織適応能力を見抜く質問
- 責任感を見抜く質問
- ストレス耐性を見抜く質問
- 未経験の職種への意気込みを見抜く質問
- 聞きにくい質問
- 応募者からの質問で見抜く
7章. 内定辞退を防ぐ方法
- 内定後の応募者の心理
- 採用段階の偽りをチェックする
- 新卒採用の内定者フォロー
- 中途採用の内定者フォロー
8章.新入社員を戦力にする方法
- ブラザー・シスター制度を導入する
- 人事あてに報告書を月1回提出させる
- キャリアシートを活用する
付録
- 現状確認シート
- 面接見極めシート
- 面接チェックシート(新卒採用)
- 面接チェックシート(中途採用)
- キャリアシート(接客)
- 掲載している質問一覧
谷所健一郎(著)
産労総合研究所出版部経営書院