ビジネスは30秒で話せ! 短く、魅力的に伝えるプレゼンの技術
ケビン・キャロル(著)ボブ・エリオット(著)高松綾子(訳)
すばる舎
本の詳細
「今から彼女にケーキを出すから、皆を代表して一言頼むよ」
数秒後、50人ほどの社員がA氏を見つめ、挨拶の言葉を待つ。‥‥彼は一瞬沈黙した。言葉がつかえて口ごもる。‥‥また沈黙。
結局つまらない話しかできず、A氏は自滅してしまった。
人生は常に本番である。
エレベーターの中だろうと、廊下を歩いていようと、電話会議だろうと、壇上でのスピーチだろうと、いつでも自分の言いたいことをハッキリ伝えられるように普段から準備しておこう。
フォーマルな場でのスピーチなら、「時間をかけて事前に自分の考えや話を準備しよう」と誰でも思うだろう。
だが実際には”突然話を求められるカジュアルな場”に数え切れないほど出くわすのではないか。そのときに備えて、常日頃からちょっと時間を割いて自分の考えをまとめておきたいものである。
先のA氏のケースでは、準備にそれほど時間はいらなかっただろう。5分も考えれば、何か面白い話がすぐに浮かんだはずだ。
皆の心にグッとくるような有名なフレーズを思い出せたかもしれないし、彼女が退職するとなぜ皆が寂しくなるのか、その理由を三つ書き留められたかもしれない‥‥。
あれもできたし、これもできたはずなのに、なぜできなかったのか。ただ、常日頃の心構えと準備がなかったからである。
目次
第1章 準備
- 1 人生、常に本番 いつでも話ができる心構えを
- 2 シンプル・イズ・ザ・ベスト 話は簡潔なほどよし
- 3 自分自身がブランド 自分のイメージをアップさせる努力をしよう
- 4 話すチャンスを見逃すな 自ら大きな声でハッキリ発言しよう
- 5 それは誰に向かって話しているのか?
相手のレベルに合わせて話すこと - 6 WIIFM=私に何のメリットがあるの? 話に聞き手の”WIIFM”を入れる
- 7 「とにかく話す」は厳禁 自分の目的(ゴール)がわかっているか?
第2章 内容
- 8 論理化の基本ルール 「始め・中・終わり」の順に話す
- 9 このダイヤモンド・モデルは本当に素晴らしい!
話を論理的に構成するためのパターン表 - 10 エサを投げて引っかける 聞き手の注意を引く
【ステップ1】聞き手の関心をつかむ - 11 確信を持って言い切る メイントピックを明確に述べる
【ステップ2】メイントピックを定める - 12 三は魔法の数字 サブトピックを三つ挙げるのがよい理由
【ステップ3】三つのサブトピックを挙げる - 13 聞き手の頭に残す 三つのサブトピックを印象付ける方法
- 14 証拠を挙げろ 自分の主張を証明する
- 15 要するに‥‥ 話したことを総括する
【ステップ5】サブトピックをまとめる - 16 そして結論 話のポイントを相手にしっかり理解させる!
【ステップ6】結論:最終的に言いたい点を述べる - 17 アクションプラン 相手に何をしてもらいたいのか?
【ステップ7】聞き手に何をしてほしいのかを述べる - 18 ダイヤモンドがきらめく サンプル・プレゼンテーション
- 19 15秒プロモーション メッセージを凝縮する
- 20 大量データをぶん投げるな! 細かい情報や数字はホドホドに
【ステップ4】話の根拠として、三つのサブトピックの内容を具体的に述べる
第3章 話し方
- 21 相互作用の法則 人生はブーメラン!
- 22 相手を惹き付ける話し手の共通点
“デキるヤツ”で”フレンドリー”に見せる - 23 印象はエネルギー量で決まる ポジティブ・エネルギーの力
- 24 相手に信じてもらうため、まず自分を信じる
意識して自信を作ろう - 25 そのとおり! アイコンタクトで相手と自分をつなぐ
- 26 なるほど、君の言いたいことがわかったよ
ボディランゲージが本音を語る - 27 今すぐジェスチャーを使え 言いたいことを強調しよう
- 28 一定トーンは相手の眠気を誘うだけ 話し方に変化を持たせよう
- 29 声量を上げる 自分の声の大きさを知ろう
- 30 沈黙は金なり 上手に”間”を取り、タイミングよく話す
- 31 言葉の過積載禁止 情報を詰め込み過ぎない!
- 32 業界用語、専門用語、チンプンカンプンな話
わかりにくい言葉は使わない - 33 「多分‥‥になるのではないかと‥‥思います」
曖昧な言葉を止めて言い切る表現を使う - 34 話に面白みを添える
たとえ話、驚きの統計結果、ユーモアなどを使おう - 35 ストーリー性を持たせる 人間味を感じる話は相手を惹き付ける
- 36 「メッセージをどうぞ」 効果的な留守録メッセージとは
- 37 「これメールしといて!」 電子メールの注意点
- 38 “パワーポイント”使い方のポイントは? 視覚効果の上手な使い方
第4章 質問者への対応
- 39 「ちょっと質問なんですが‥‥」に上手く対応する
質問を予測し、回答を準備しておく - 40 攻めの姿勢で前へ進め 守りに入る必要なし
- 41 相手の質問をしっかり聞く 質疑応答を成功させる鍵は「聞く力」
- 42 「言葉の橋」を使って危険を回避 答えやすいように質問を言い直す
- 43 質問を受けたら先に結論を話す 答えに「見出し」を付ける
- 44 でたらめを言わない 正しく信憑性のある答えを
- 45 喧嘩ごしや議論をふっかける質問への対処
相手を(よい方向に)コントロールする - 46 質問者に敬意を払おう 質疑応答を成功させる11のテクニック
第5章 まとめ
- 47 メッセージを伝える原動力は信頼性
アリストテレスの三要素を使え - 48 コミュニケーションを妨げるトップ10
- 49 よし、準備OK さぁ、次にすることは?
- 50 見て聞いてもらう場を自ら作り出す
自分の未来をマーケティングしよう - 51 覚えておきたい五つのC 明確さ、簡潔さ、色付け、信念、コントロール
ビジネスは30秒で話せ! 短く、魅力的に伝えるプレゼンの技術
ケビン・キャロル(著)ボブ・エリオット(著)高松綾子(訳)
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