栗原典裕(著)
明日香出版社
本の詳細
例えば、あなたが美容室で初めて自分を担当する美容師と会話した時を思い出してほしい。2〜3分の会話でのその美容師の人柄が把握できただろうか?
おそらくもう少しかかったのではないだろうか?「お、この人あたりだな!」
「ああ、この人はずれだわ」
そして、こう思った時間は20分もかからなかったことと思う。
そう、だいたい10分くらいではなかっただろうか?
統計学で「人間の脳が集中できる時間は10分が限界」というデータがある。
会話が上手い下手に関わらず、初めての人との会話のキャッチボールはとても神経を使うものだ。10分以上集中して、話を終わらせないようにするのは、なかなか難しい。つまり、この最初の10分であなたは相手への「気持ちの持ち方」を決め、相手もあなたへの「心の態度」を決めることになる。
実は、「最初の10分」をいかに過ごすか、どう会話するかがとても大切になるのだ。
「この人とは話が合いそうだし、会話していておもしろい」となった場合、相手はあなたを「自分と合う相手」として見るようになる。好感を持ったということだ。
そうなると相手のその後、つまり10分後から「自分と合う点」をあなたから探そうとする。つまり「加点法」であなたを見るようになる。逆に「この人と会話をしていても退屈でつまらない」となった場合、相手は10分後からあなたとの「自分と合わない点」を探しはじめる。つまり「減点法」であなたを見るようになる。
最初の10分間の会話がその後の方向性を決めてしまう。だからこそ会話の出だし=さわりを意識して話す必要がある。そこさえ上手くいけば後はまさに楽勝となる。お互いが「合う点」「プラスの点」を見つけあっているわけだから会話は自然に盛り上がる。
目次
はじめに
付録1・あなたの苦手なタイプもA〜Zのイントロで攻略!
付録2・即効! すぐに使えるコミュニケーションツール
第1章 相手と会ってから10分で結果が出る、初動で勝つ会話術
- 01 会話はいつも「10分テスト」
- 02 会話の流れには最初に乗る。でなければ逆流が待っている
- 03 人が時計を見はじめるのは10分後から
- 04 「最初の10分投資」のすすめ
- 05 話しかけられにくい私が、営業で結果を出せたイントロ話法
- 06 会話はサーフィン、最初に上手く波に乗れれば自然に盛り上がる
- 07 志村けんはやはり天才である
第2章 会ってすぐ勝負!の「つかみイントロ」
- 01 品格、余裕、雰囲気、スマートさを生み出す『アクションイントロ』
- 02 「楽しそう」なのが一番大切『エンジョイ・スマイルイントロ』
- 03 先手必勝、印象を決定づける『グリーティングイントロ』
- 04 相手の「聞くスイッチ」を入れる『ネームイントロ』
- 05 相手の警戒心を解く『アイコンタクトON・OFFイントロ』
- 06 会話の糸口を作る『スモールクエスチョンイントロ』
- 07 「できる人」は必ず使う『キーワードイントロ』
- 08 会ってすぐに好かれる力を上げる『ライカビリティイントロ』
- 09 「この前のあれどうでした?」からはじめる『メモリーイントロ』
- 10 「髪切った?」からはじめる『オブザーブイントロ』
- 11 相手に心の準備をさせる『MAY I ?イントロ』
- 12 とりあえず「調子はどう?」『WHAT’S UPイントロ』
第3章 「会話のいい流れ」を作る! 「オープニングイントロ」
- 01 映画で言えば予告編!『プレビューイントロ』
- 02 相手を安心、納得させる『リーズンイントロ』
- 03 話のフィールドを決める『クエスチョンイントロ』
- 04 コミュニケーションミスを生まない『ゴールイメージイントロ』
- 05 簡潔に話す「できる話し方」とは? 『リザルトイントロ』
- 06 事前に会話のきっかけを用意しておく『リサーチイントロ』
- 07 共通項で距離を縮める『ミートゥーイントロ』
- 08 相手の心を開く『ミステイク(失敗談)イントロ』
- 09 人は人の話が好き『キャスティングイントロ』
- 10 相手の出方をさぐる『クッションイントロ』
- 11 必ず喜んでくれる『サンクスイントロ』
- 12 相手の過去を引き出す『インタビューイントロ』
- 13 よく観てほめる『グッドポイントイントロ』
- 14 相手の周波数に合わせる『チューニングイントロ』
第4章 気持ちよくしゃべってもらう「セット話法」
- 01 話がどんどん盛り上がる『リアクション&クエスチョン』
- 02 「話が伝わった」と感じてもらう『リアクション&パラフレーズ』
- 03 できる人はみな使っている『リフレーズ&ミラーリング』
- 04 うれしい気持ちを増幅させる『感心&比喩』
- 05 共感の気持ちを強める『共感&自己開示』
- 06 沈黙を使っていい流れを作る『沈黙&サイン』
- 07 沈黙を使っていい流れを作る『自慢話&拍手』
- 08 沈黙を使っていい流れを作る『共通項&握手』
- 09 沈黙を使っていい流れを作る『お誘い&挙手』
第5章 波に乗ったら「共感」でたまにビッグウェーブを!
- 01 「絶対共感」のスタートは「共通のJ・T・K」
- 02 今、「共有」している「3つの情報」を使う
- 03 相手が共感しやすいのは「臨場感のあるエピソード」
- 04 他人のでもOK! ストーリーは相手の心を深く揺さぶる
- 05 不得意な「話題」ばっかりふられても「共感」できる方法
- 06 響く話し方は「何を話すか」より「どう話すか」
- 07 主語を変えるだけで「共感」は生まれる
- 08 「反感」を持たれた場合は、まず受け止める
第6章 「気まずい沈黙」を生まない! 話がはずむテクニック
- 01 上手く「話の腰を折る」
- 02 「会話」で上手く相手に「反論」する
- 03 上手な「断り方」
- 04 「答えにくい質問」の切りかえし方
- 05 「ハードルが高いお願い」の仕方
- 06 「結論」から先もいいけれど
- 07 比喩の力でわかりやすく言う
- 08 もし「沈黙」ができた時のリカバリー法
おわりに
栗原典裕(著)
明日香出版社